ジェッツが元ブロンコスHCナサニエル・ハケットをOCとして採用
2023年01月27日(金) 11:03ナサニエル・ハケットの失業期間は短かった。彼は再びNFLのスタッフとなり、慣れ親しんだ役割を担おうとしている。
ニューヨーク・ジェッツが現地26日(木)にハケットを攻撃コーディネーター(OC)として採用したと『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが報道。ジェッツはキース・カーターをオフェンシブラインコーチ兼ランゲームコーディネーターとして採用したことも発表している。
グリーンベイ・パッカーズで攻撃コーディネーターを務めていたハケットは、2022年にデンバー・ブロンコスでヘッドコーチ職を獲得。そこではコーチとクオーターバック(QB)の素晴らしいパートナーシップが生まれるはずだった。しかし、ハケットとラッセル・ウィルソンのコンビは見事に失敗に終わり、結果としてハケットはデンバーでの1シーズン目が終わる前に解雇されている。
QBアーロン・ロジャースとパッカーズの生産的なオフェンスを成功に導いたハケットの評判は1年も経たないうちに低下。将来はコーディネーターを務めるのが最善だろうと思われるような存在となった。そして、ジェッツはクオーターバックに明確な答えのないチームで彼にそのチャンスを与えようとしている。
ジェッツのロバート・サラーHCはハケットのブロンコスでの在任期間について「責任は自分で取るものだろう? それは履歴書の一部だし、分かっている」と述べている。「だが、直近効果に左右されないためには規律を持たないと。デンバーのことをどう呼ぼうと、惑わされないようにしないといけない。しかし、実際のところ、彼は攻撃コーディネーターとしての一生の仕事を全うし、このリーグでさまざまなことを成し遂げ、リーグ中のあらゆる場所で、キャリアの中で自分が育てた選手たちや一緒に働いてきた同僚から尊敬を集めてきたからこそ、デンバーで機会を手に入れたのだ」
「すでに言ったように、彼をうちの攻撃コーディネーターにし、若手選手や今われわれが持っているすべてのものと共に仕事をするチャンスを与えられることをとても楽しみにしている」
ジェッツは2022年シーズンに4人のクオーターバックにプレーさせた。まずはベテランQBジョー・フラッコが負傷して離脱したため、2年目のQBザック・ウィルソンが代役として先発に。その後、バックアップQBマイク・ホワイトの台頭により、ウィルソンはベンチに下げられている。そうした中でQBクリス・ストレベラーも出場機会を得て、シーズン序盤に期待されたオフェンスをリードする役割を担うことになったが、多くの主力選手が負傷している状況を乗り切ることはできなかった。
クオーターバックポジションに解決策がないことから、ジェッツの攻撃コーディネーター職から遠ざかった候補者もいたようだ。クリーブランド・ブラウンズのベテランオフェンシブラインコーチであるビル・キャラハンと同様に、マイアミ・ドルフィンズのパスゲームコーディネーター兼QBコーチのダレル・ベベルがジェッツOC職の面談依頼を辞退したことは、この仕事が難しいと予想されていることを強調していると言えよう。
ジェッツは今オフシーズンにベテランQBの確保を目指すとサラーHCは話しているものの、ハケットと新しい攻撃スタッフにとって、ウィルソンの育成は依然として優先事項となるはずだ。
「クオーターバックポジションは明らかに、すべての面談で最も懸念されていた事柄だったし、それは当然のことだと言える」と語ったサラーHCはこう続けている。「シンプルなことだった。われわれはベテランを見つけ出すのに専念している。名前については触れてこなかった。可能であればベテランクオーターバックを連れてくるつもりだ、という話をしていた。ザックと仕事を続けていきたいし、彼の育成も続けていきたいと思っている」
クオーターバックを除けば、ジェッツに魅力的な点は多くある。ランニングバック(RB)ブリース・ホールは膝のケガでシーズン終了になるまで新人として輝きを見せていた。また、ジェッツには他のポジションにも先発として活躍している有望な選手(例えば、ワイドレシーバー/WRギャレット・ウィルソンやガード/Gアライジャ・ヴェラタッカーなど)がいるのだ。
ハケットは2023年シーズンが開幕するまでに、ホールとヴェラタッカーがいなくなる前の状態に戻すことを目標としながらチームをまとめ上げることを任されている。
ジェッツはマイク・ラフルアーの後任を探し出し、雇用することで2つのタスクのうち1つを完了した。今度はクオーターバックの問題にどう対処するかを決めなければならない。
【RA】