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チャージャーズが元カウボーイズOCムーアを新OCに起用

2023年01月31日(火) 11:57

ケレン・ムーア【Greg Trott via AP】

ダラス・カウボーイズを離脱してフットボール界を驚かせた攻撃コーディネーター(OC)ケレン・ムーアが、同じ役職でロサンゼルス・チャージャーズへ向かう。

ムーアが新OCとしてチャージャーズに加わると、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが現地30日(月)に情報筋の話を元に伝えた。ムーアはチャージャーズに2年在籍した後に解雇されたジョー・ロンバルディの後を引き継ぐ。

その後、チームもこのニュースを発表している。

ムーアはクオーターバック(QB)ダック・プレスコットとの仕事から、QBジャスティン・ハーバートとの仕事へとシフトする。1月末に仕事を変えるコーディネーターにとっては珍しいことだが、今回の動きによって、ムーアにとってクオーターバックの能力が低下するということはないはずだ。ムーアはこの機会にふさわしい実績をもっており、チャージャーズが急いで獲得に動いたことは、リーグ内でこのプレーコーラーの評判が上がっていることを示している。

2015年に選手としてカウボーイズに加わったムーアにとって、チャージャーズへの移動は初めての動きになる。2018年に引退してすぐ、元QBのムーアはクオーターバックコーチとしてカウボーイズのスタッフになり、ヘッドコーチ(HC)ジェイソン・ギャレットの下、急速にOCへと昇進。2019年にはNFLでトップの攻撃陣を築いている。残念ながら、攻撃陣の成功もポストシーズンに進むには十分ではなく、ギャレットの離脱につながった。

マイク・マッカーシーは2020年にギャレットの後を引き継いだ際、手元にとどめておくほどムーアの仕事に感心していた。ムーアはプレスコットを5試合で失いながらも14位につけたオフェンスをもって新ヘッドコーチに報い、プレスコットが戻ってきた2021年にはリーグトップにつけている。

その創造性によってすぐに他のNFLチームのレーダーに捉えられるようになったムーアだったが、カウボーイズは2022年に試合平均トータルヤードでトップ10圏外に。一方でプレーコーラーとしてのムーアの素晴らしいパフォーマンスが2022年の重要な局面で見られ、スーパーワイルドカード週末にタンパベイ・バッカニアーズを破った試合では、ムーアの優れた決断によって、2回の完ぺきなタイミングでのタッチダウンが決まっていた。

カウボーイズはレシーバーに武器が不足している状態で2022年を迎えたものの、ムーアはその中でトニー・ポラードやノア・ブラウンといったそれほど有名ではない才能を活用してオフェンスを組み上げていた。しかし、最終的にマッカーシーHC率いるカウボーイズはムーアと袂を分かつことが最良の道だと判断し、ムーアは新たな雇用主を探すことになった。

ムーアはそれをイングルウッドに見いだしている。チャージャーズはNFLの次世代のスターシグナルコーラーたちの一人であり、将来有望な若手であるハーバートと共に、ロンバルディトロフィー獲得を目指す。ハーバートはカンザスシティ・チーフスのパトリック・マホームズに次ぐリーグ2位のパスヤードを記録し、チャージャーズ攻撃陣をリーグ9位に押し上げて2022年シーズンを終えた一方、このユニットにはさらなる成長の余地がある。スーパーワイルドカード週末に敗れたチャージャーズとブランドン・ステイリーHCは、時間を無駄にすることなくジョー・ロンバルディを放出しており、2023年のチャージャーズを改善してくれる後任に期待を寄せている。

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