ケガは完治せずも大舞台に挑むイーグルスQBハーツ
2023年02月13日(月) 07:42ジェイレン・ハーツは第57回スーパーボウルに向けて、胸と肩の状態について数え切れないほどの質問を受けながらも、しっかりと、そして正直に答え続けてきた。実際、調子は良くなっているようだ。ただし、100%の状態とは言えない。
フィラデルフィア・イーグルスのスタークオーターバックへと成長したハーツはそれを乗り越えていく。
第57回スーパーボウルのオープニングナイトが開かれた現地6日(月)、ヘッドアスレチックトレーナーのトム・ハンケルと、アーシュ・ダノータ医師が率いるイーグルスのメディカルスタッフとの会話から、なぜまだハーツがケガを抱えたままなのか、なぜ違和感を取り除く十分な時間を確保できていなかったのかが明らかになった。
ハーツは何度も報道陣に「徐々にね。ずっと、対応中だってことは明白にしているはずだ」とコメントしている。
ハーツが負傷したのは鎖骨と胸骨をつなぐ靭帯周りの関節だ。胸鎖関節と呼ばれ、喉仏の基部にある2つの骨をつないでいる部分だ。
シカゴ・ベアーズのエッジラッシャーであるトレビス・ジプソンがハーツの上に乗った際、ハーツの肩は芝生にあたり、胸部はアコーディオンのように圧縮されたため、それが靭帯に負荷をかけ、胸鎖関節捻挫の原因となった。
ハーツはそれでもどうにか試合を戦い終えた。
処方箋は休養とリハビリ、機能性を高めるだけでなく違和感が収まるようにすることだった。ハーツはシーズン第16週を右肩の負傷を理由に欠場しており、シーズン第17週の試合を前にした週の終盤になって再び投球を開始している。
ハーツは出場できるとアピールしたものの、レギュラーシーズン最終戦となるシーズン第18週にはニューヨーク・ジャイアンツ戦が控えていたこと、ある程度の制限が課せられることも分かっていたため、チームはハーツを引き止めることにした。
シーズン第18週はジャイアンツに辛くも勝利し、イーグルスはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)第1シードとバイウイークを手に入れた。
1週間の時間を確保したにもかかわらず、ケガが完治するまでに必要な時間を確保できていない。サンフランシスコ・49ersと対戦したNFCチャンピオンシップゲームでは、ハーツはすべての投球でケガを感じていたという。
日本時間2月13日(月)朝8時30分にキックオフを迎えるカンザスシティ・チーフスとの一戦で、ハーツは当然ながらプレーする。故障者レポートにもその名前はない。骨折も手術も控えていない。ただし、オフシーズン中には万全の健康状態を取り戻すことができるだろう。
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