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QBロジャースの決断を待つパッカーズ、希望を受け入れトレードに応じる可能性も

2023年02月13日(月) 10:49


グリーンベイ・パッカーズのアーロン・ロジャース【AP Photo/Chris Szagola】


現地13日(月)、アーロン・ロジャースは暗闇の中で行う4日間の隔離生活を開始する。それは、ロジャースが今オフシーズンに今後の展望を描くのに役立つはずだ。

グリーンベイ・パッカーズのスタークオーターバック(QB)であるロジャースは、暗所で瞑想に取り組む中ですべての選択肢を検討する予定であり、先日に出演した『The Pat McAfee Show(パット・マカフィー・ショー)』ではグリーンベイに戻ること、トレードを要請すること、そして引退が選択肢のすべてだと語っていた。ロジャースが決断に時間をかけることを尊重しているパッカーズは、ロジャースが19年目のシーズンに他チームでプレーすることを要求した場合に、積極的にトレードに取り組もうとしていると情報筋が明かしている。

トレードの実行に向けて、パッカーズはキャップ目的のためにロジャースに契約を見直してもらう必要があり、それが実現すればロジャースは希望する移籍先へと舵を切ることができるようになる。情報筋によると、他チームはすでにロジャースに関する問い合わせをしているものの、パッカーズは一貫して、ロジャースがどうしたいか決めるまではいかなる交渉を進めるにも時期尚早だと答えているとのこと。

一方で、ロジャースがパッカーズにとどまりたいと望み、完全に仕事を引き受けた場合――ロジャースは先月、2023年にプレーすることについて「やるかやらないかのどちらかだ」とマカフィーに話していた――パッカーズはロジャースが戻ってくるのを歓迎するだろう。8勝9敗という不本意なシーズンを終えた後、両者は実りある会話を交わした。しかし、フランチャイズとロースターの方向性について、全員が同じ考えを持っていることを確認するために、もっと会話が必要なようだ。

ロジャースは近年、尊敬されるベテランを獲得し、保持することの大切さを語っており、ロースターにいるそうしたロジャースの仲間たち――ワイドレシーバー(WR)ランドール・コブやタイトエンド(TE)マーセデス・ルイス、キッカー(K)メイソン・クロスビーを含む――の多くはフリーエージェント(FA)になろうとしている。また、WRアレン・ラザードやTEロバート・トニアン、セーフティ(S)エイドリアン・エイモスといった中核を担っている選手たちも同様だ。

パッカーズはかつてドラフト1巡目指名したQBジョーダン・ラブの将来も管理している。ラブは3年間もプレーする機会を待ち望んできた。フィラデルフィア・イーグルスに敗れた11月27日の試合で、負傷したロジャースのリリーフとして出場した際に輝きを放ったラブは、ロジャースが2023年に何らかの理由でチームに戻ってこなかったとしても、後を継ぐ準備はできていると自信を深めている。ラブの5年目オプションについては5月上旬までに決定される予定だ。

パッカーズとロジャースの関係は、1つのチームでキャリアを終えるというロジャースの目標をほとんど可能にする巨額の契約延長が実現してから11カ月が経過した現在も良好だと情報筋は強調している。ラブに出場機会を与えることにつながった右手親指の骨折や肋骨の負傷を含め、シーズンの大半でケガを抱えながらプレーしていたロジャースは、プレーオフ進出への望みが薄れつつある状況下ですらプレーを続けていた。

これからどうなるにせよ、パッカーズと彼らのスターQBは共に将来を考えていくことになるだろう――しかし、最初の動きはロジャースにかかってくる。

ロジャースがどこか別のチームでキャリアを続けたいと望んだ場合、彼を求めるチームは十分にあるはずだ。ニューヨーク・ジェッツ(先日、ロジャースの友人であり過去にコーチを務めていたナサニエル・ハケットを攻撃コーディネーター/OCとして採用した)やラスベガス・レイダースは最も理にかなった候補チームとして挙げられる。

来季にパッカーズにいれば、ロジャースは2023年に5,951万5,000ドル(約78億2,944万円)を受け取る予定で、それには彼のキャップナンバーを約3,160万ドル(約41億6,376万円)に引き下げることになるオプションボーナスとして構成された5,830万ドル(約76億8,129万円)が含まれている。ロジャースがトレードされる場合、パッカーズはトレードの前にキャップ目的のために契約を見直す必要がある。

ロジャースが暗闇から現れ、殿堂入り間違いなしのキャリアの明かりを消すことを決めた場合、それらはすべて意味のないものになる。

3月15日(水)に迎える新リーグイヤーとフリーエージェント(FA)期間の開始まで1カ月あまりとなった中で、決断の時は刻一刻と迫っていると言えよう。

【RA】