レイダースが9年を共にしたQBカーを放出
2023年02月15日(水) 10:02クオーターバック(QB)デレック・カーは予想されていた通りシルバー&ブラックを離れることになった。
現地14日(火)、ラスベガス・レイダースで9シーズンを過ごしたカーが、以前の契約で4,040万ドル(約53億7,768万円)の保証金が確定することが定められていた15日(水)を前に放出されたと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが報道。カーはキャリアで初めてフリーエージェント(FA)になろうとしている。
カーがニューオーリンズ・セインツあるいは他クラブへのトレードを受け入れないとレイダースに通告したとラポポートが日曜日に報じていたことから、今回の放出は予想されていたものだった。カーが昨年4月にサインした契約にはノートレード条項が含まれていた。
レイダースのヘッドコーチ(HC)ジョシュ・マクダニエルズとジェネラルマネジャー(GM)デイブ・ジグラーは声明で次のように述べている。「私たちはデレック・カー、そして彼がこの9年間レイダースという組織にとって意味ある存在であったことに、大きな敬意を抱いている。デレックはこのリーグで素晴らしい活躍をしてきた。また、この1年も彼と一緒に仕事をできたことに感謝している。彼は真のプロフェッショナルであり、私たち全員が望む結果を出すために努力してきた彼の働きに感謝している。デレックとご家族の今後のご健勝をお祈りしている」
先週、セインツとかつてレイダースでヘッドコーチ(HC)を務めていたデニス・アレンは31歳のカーの訪問を受け入れたため、トレードが実現するという楽観的な見方が出てきていた。しかし、現在その楽観論はカーがフリーエージェントとしてセインツと契約する可能性があるというものに変わっている。
セインツは積極的にカーの獲得を目指しているチームだと言えるが、2023年シーズンに向けてベテランQBのオプションを求めるチームが多いことを踏まえると、彼らだけがカーを欲しているという可能性は低い。他に考えられるチームとしては、カロライナ・パンサーズやインディアナポリス・コルツ、ニューヨーク・ジェッツ、ワシントン・コマンダースなどが挙げられる。
ラポポートは大きな関心を持たれると予想されているカーがセインツ以外のチームも訪問したとしても驚きではないとも報じていた。
カーのレイダース時代はアレンやそのスタッフから2014年NFLドラフト2巡目指名を受けたときから始まった。それは2022年シーズンの最後の2試合が残っている中でマクダニエルズHCがカーをベンチに下げた時点で実質的に終了している。
カーはレイダースでの在籍期間に3万5,222ヤード、タッチダウン217回をマーク。いずれも大差でフランチャイズ記録となっている(2位につけている殿堂入りしたケン・ステイブラーの記録はカーより1万6,144ヤード少なく、タッチダウン数も47回少ない)。カーが先発出場した試合でレイダースは63勝79敗という成績を収めた。カーが先発を務めている間、チームは2回しかプレーオフに進出していない――1回目はカーが負傷している中で進出した2016年シーズンで、2回目はワイルドカードラウンドで敗退した2021年シーズンだ。
レイダースのロースターにはチェイス・ガーバースとジャレット・スティッドハムの2人のクオーターバックが残っている。スティッドハムは2022年シーズン最後の2試合で先発を務めていたが、彼もまたフリーエージェントになる予定だ。
【RA】