フィラデルフィア・イーグルスは、このオフシーズンの新しい契約でジェイレン・ハーツへの大規模な昇給オファーを計画している。

現地16日（木）、ジェネラルマネジャー（GM）のハウィー・ローズマンは「最高の選手を長期的に保持したいということは明らかなことだし、彼は間違いなくその最高の選手の一人だ。契約の話はすべて内部に留めておくが、われわれは確実に、長期的にジェイレン・ハーツを保持したい」と話した。

前回ローズマンが2回目の契約で若手のクオーターバック（QB）に大金を投じたときは、大失敗に終わってしまった。2019年夏、イーグルスはカーソン・ウェンツと4年1億2,800万ドル（約171億6,544万円）の契約延長をした。その2シーズン後、ローズマンは全体2位指名の選手を捨て、ハーツを選んだ。一方、ウェンツは4年間で4チーム目を探すことになる。

イーグルスのGMは、ハーツとの新しい契約を検討する際に、以前の契約での失敗がチームに影響を与えることはないだろうと考えている。

ローズマンは「それぞれのケースはそれぞれのことだ。個々の選手に注目しなければならない。これまで契約を結んできて活躍しなかった選手への批判というわけではないが、われわれがジェイレンについて話すときは、絶大な信頼を寄せていて、長くここにいてほしいと思っている選手について話しているということだ。それゆえ、新しい契約を示すことはわれわれにとって優先されるものになるだろう」とコメントした。

この2つの状況は大きく異なる。

膝を負傷し、イーグルスのスーパーボウルへの挑戦を欠場したときがウェンツにとっての最高のシーズンだった。一方ハーツは、チームが惜しくも敗れたとはいえ、スーパーボウルの舞台で史上最高の一つに数えられるようなパフォーマンスを披露した。

特に膝の負傷の後、ウェンツには常に後ろ向きな傾向が見られて、イーグルスでの最後のシーズンで十分な成長を遂げることができなかった。一方、ハーツは過去2シーズンで飛躍的に成長し、デュアルスレットな能力も獲得しロッカールームで絶賛されている。

確かに、彼のディープボールへの一貫性のように、ハーツはまだ成長を必要とする部分があるだろう。しかし、ウェンツのときの明らかなミスによるターンオーバーのような、見苦しい問題はない。もちろん、新しい契約はすべて不確定な部分のある賭けであり、結局のところ契約のスポーツだ。しかしながら、ハーツとの新たな契約はより安全な賭けである。

若手QBの相場である年俸4,700万ドル（約63億294万円）を超えてくる可能性がある新しい契約について、ハーツからイーグルスのフロントに対してその契約を急ぐ必要はない。

ローズマンは「ここで何をしなければいけないのか、われわれはきちんと判断できると思う。われわれには新契約について把握して、一度離れて議論するだけの十分な時間がある。しかし最終的に最も重要なことは、最高の選手をチームに保持し続けることだ。ジェイレンは間違いなくその最高の選手の一人だ」と話した。

【AK】