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スーパーボウルでの失策は自分の責任とイーグルス元DCギャノン、「私の仕事が不十分だった」

2023年02月21日(火) 09:32


アリゾナ・カーディナルスのジョナサン・ギャノンHC【AP Photo/Alberto Mariani】

フィラデルフィア・イーグルスは第57回スーパーボウルの後半、ディフェンスが調子を崩したことでクオーターバック(QB)パトリック・マホームズ率いるカンザスシティ・チーフスに4回連続でスコアリングドライブを許し、最終的に38対35で試合に敗れた。

この試合の二大プレーはチーフスがジェットモーションを装ってコースを変え、ワイドオープンの状態で決めた2つのタッチダウンだろう。1回目は、第4クオーター序盤にワイドレシーバー(WR)カダリウス・トニーが急停止し、それに対応できなかったイーグルスのディフェンシブバック(DB)たちが過度に進んだことでトニーが1人になっていた。チーフスの次のドライブで、イーグルスは第3ダウンでブリッツを仕掛けたが、ここでもジェットモーションを装った動きを誰もカバーできず、結果的にマークが外れた状態となったWRスカイ・ムーアにタッチダウンを許して相手に8点差をつけられている。

先週にアリゾナ・カーディナルスのヘッドコーチ(HC)に就任するまでイーグルスの守備コーディネーター(DC)を務めていたジョナサン・ギャノンは『NBC Sports(NBCスポーツ)』のピーター・キングに対し、2回にわたるカバレッジ失敗の責任は自分にあると述べた。

「うちの選手たちは準備していた。私自身の仕事が不十分で、プレーできるポジションに彼らを置いていなかった」とキングに語ったギャノンはこう続けている。「コールから自分の望むものを引き出すという仕事を十分にできなかった。あのダウンで勝つのに必要なツールを彼らに与えていなかった」

「2回目は、(マホームズが)ドロップバックしてプレーすると思っていて、あの(カバレッジ)はゼロ(ブリッツ)だった。イエス・キリストならゼロでカバーしなかっただろう」

ギャノンがスーパーボウルにおけるイーグルス守備陣のほころびについて公に語ったのは今回が初めてだ。第2クオーターに強いた2回のパント以外、イーグルスはマホームズとチーフス攻撃陣に対応できていなかった。チーフスは最後の4回のポゼッションで、75ヤードのタッチダウンドライブ、75ヤードのタッチダウンドライブ、5ヤードのタッチダウンドライブ、66ヤードのフィールドゴールドライブを展開。最後のドライブでは再びタッチダウンできそうだったが、あえて寸前で止めた後にフィールドゴールを決めた。

周知の通り、イーグルスの強力なフロントはマホームズを1度もサックできず、イーグルスはこの試合で158ランヤードを許している。

スーパーボウルはイーグルスファンがシーズンを通して抱いていた懸念が集約されたものだったと言えよう。ギャノン率いるディフェンスは最も重要な場面でスタークオーターバックを相手に決定的なストップをかけられなかった。

【RA】