クオーターバック（QB）デレック・カーはこれまでに2つのチームを訪問している。1回目はラスベガス・レイダースから放出される前で、2回目はフリーエージェント（FA）になってからのことだった。

しかし、いずれのチームもプロボウルに4回選出された経歴を持つカーとすぐに契約締結に至る可能性は低い。

現地20日（月）に『NFL Total Access（NFLトータルアクセス）』に出演したカーの兄デビッドは、カーは時間をかけて可能な限り多くのチームを訪問する見込みだと明かした。

デビッドは「長いプロセスになるだろう」と話している。「彼は自分にとってどんな場所が最適になるかを判断するために、適性評価を行なって、できる限り多くの場所を見たいと思っている」

カーはこれまでにニューオーリンズ・セインツを訪問。2014年にレイダースでカーをドラフト指名し、現在はセインツのヘッドコーチ（HC）を務めているデニス・アレンとも対面した。また、カーは先週末にニューヨーク・ジェッツも訪れている。

ジェッツのロバート・サラーHCと意気投合したようだとつけ加えながら、「デレックは素晴らしい旅をした」と語ったデビッドは「彼らがどのようにトップダウンでやっているのかを実感するために現地に赴いたようだ」と続けた。

2023年オフシーズンはセインツやジェッツをはじめとし、ワシントン・コマンダースやカロライナ・パンサーズ、インディアナポリス・コルツを含め、先発クオーターバックの座に多くの空きがあると見込まれている。

これからフリーエージェントになる他の選手とは異なり、カーは今すぐ契約にサインできる状態だ。2月14日にレイダースから放出されたカーは、9年のキャリアで初めてフリーエージェントになっている。レイダースは4,040万ドル（約54億3,117万円）の保証金を支払うことが確定する期限にあたる2月15日を迎える前にカーを放出した。

ドラフトで指名された年からずっと先発を務めてきたカーは、これまでに3万5,222パスヤード、タッチダウン217回を記録しており、どちらの記録もレイダースのフランチャイズ記録となっている。

レギュラーシーズン最後の2試合でベンチに下げられたカーは、不本意な形でレイダース時代を終えた。カーは現在、自分の将来をコントロールできる立場にあり、キャリアで初めて経験するフリーエージェントを良い機会とするために忍耐強いアプローチをとろうとしている。

【RA】