チーフスがOTジャワーン・テイラーと4年106億円で契約へ
2023年03月14日(火) 12:31ディフェンディングスーパーボウルチャンピオンが、驚きの決断で問題に対処している。
元ジャクソンビル・ジャガーズのオフェンシブタックル(OT)ジャワーン・テイラーが、チーフスと4年8,000万ドル(約106億9,604万円)の契約を結ぶと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが情報筋の話を元に報じた。テイラーは新契約の保証金として、6,000万ドル(約80億2,203万円)を受け取ることになるという。
テイラーとの契約は、対価や過去のパフォーマンス、チームとの相性といった点から、NFL界を驚かせている。2019年にドラフト2巡目でジャガーズに加入したテイラーは、傑出したとは決して言えないものの、敬意を払われるべき水準でライトタックルをプレーし、タックルの両ポジションにおけるトップ5の報酬を獲得できるだけの活躍を見せてきた。近年に多くの変化がありながら、ハイレベルでのパフォーマンスを維持してきたチーフスのオフェンシブライン。明らかな必要性を抱えつつ、オフェンシブラインの才能を最大限に活用してきたアンディ・リードヘッドコーチ(HC)を擁するチーフスは、周囲の懸念を無視してテイラーを加えることを決断したようだ。
チーフスは昨年、フランチャイズタグをつけたレフトタックル(LT)オーランド・ブラウンJr.との契約交渉に取り組んできたものの、交渉に大きな進展はなく、2年連続でのタグ指定は実行しなかった。新リーグイヤー開始が迫る中、両サイドが契約締結に至る可能性は低い。テイラーと合意したことで、ブラウンが2023年にはチーフスがいないことがほぼ決定した形だ。
興味深いことに2年目のタグは2,000万ドルほどになり、テイラーが結んだ4年契約の年平均額と近い。もちろん、テイラーに初期投資することがいずれは経済的に有利な状況をチームにもたらすが、こういった近似性はブラウンがNFLの才能を評価する人々から、どういった違いをもって見られているかを物語っている。4年連続でプロボウルに選出され、サック記録更新まであと少しのところまで来ていた守備陣に対して第57回スーパーボウルでクリーンなパフォーマンスを発揮しただけでは、チーフスにブラウンの願いに沿ったオファーを提供させるのに十分ではなかったようだ。結果として、チーフスはブラウンには高すぎたと考えた(もちろん、長期的な安定性がなかった点も含め)報酬で、テイラーを獲得している。
年平均額2,000万ドルによって、テイラーはNFLで最高額を得るライトタックルになる。しかし、NFL Networkのジェームズ・パーマーの報道によれば、テイラーはカンザスシティでブラウンの後任としてRTからLTに転向する見込みだという。LTとしては5番目の金額になる。
チーフスにはまだ、2つ目のタックルスポットを埋める必要がある。アンドリュー・ワイリーは月曜日に、ワシントン・コマンダースと3年2,400万ドル(約32億0,947万円)の契約に合意した。
一方、ブラウンはオープンマーケットに向かい、複数のチームからオファーを受けることになりそうだ。
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