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ずっと一緒だったRBエリオットの放出は「キツい」とカウボーイズQBプレスコット

2023年03月17日(金) 18:11


ダラス・カウボーイズのダック・プレスコットとエゼキエル・エリオット【AP Photo/Ron Jenkins, File】

今週、カウボーイズがランニングバック(RB)エゼキエル・エリオットをリリースした時、ダラスで1つの時代が終わった。

同じ年のドラフトで指名されたカウボーイズのクオーターバック(QB)ダック・プレスコットは、これまでキャリアを通じてチームメイトだった仲間との別離に直面している。

「キツいな。彼とは兄弟みたいなものだ」と現地16日(木)に参加したチャリティーイベントでプレスコットはエリオットについて話した。「ブラザーとゲームをプレーする。NFLキャリアをスタートし、数え切れないほど多くの思い出を共有し、男として成長してきた…この組織の中で。彼のいないフィールドに立つ自分がどうしても想像できないよ。まだピンときていない気がする。もちろん、彼とは話した。胸が痛い。きっと彼もそのはずだ。彼をサポートすることの方がオレにとっては重要だ。彼にはこれからまだ多くの機会があると分かっているし、オレは彼のことが好きで、誇りに思っている」

2016年にプレスコットとエリオットが優れたルーキーデュオを組んでから、カウボーイズは多くの変化を経てきた。彼らは13勝3敗でフィニッシュし、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区優勝を達成。ディビジョンタイトル獲得やプレーオフ進出などのハイもあれば、ダラスでのプレーに伴う高度な期待に応えきれないローもあった。だが、これまでにチームを去った選手はエリオット以外にも大勢いる。木曜日現在、2019年のチームの中で今もロースターに残っている選手はたった10人しかいない。

「10人と聞いてどれだけ大きく変わったかを実感すると、10というのが大きな数字に感じられる」とプレスコットは言う。「いつもみんなに言っているけど、オレはドラフトクラスに注目してきた。年々見てきて、ついにオレの代で唯一残っていた相手が去ってしまった。こんな日が来るとは思わなかったよ。ビジネスの一環なのかな」

ビジネスについて言えば、プレスコットとエリオットは間違いなくそれぞれ正当な報酬を手にした。プレスコットは2021年にサインした4年1億6,000万ドル(約213億0,392万円)の3年目に入ろうとしている。エリオットの6年9,000万ドル(約119億8,854万円)の延長契約はたった3年で終わってしまった。

こうした豪華な契約は、カウボーイズが昨年優れた選手を追加(そして維持)しようとした際の障害となり、オフェンス内でのエリオットの役割がもはや絶対不可欠ではないことが明らかになると、離脱の可能性が開けた。契約の再構築が有力とみられた時点もあったものの、エリオットの生産性――加えて同じRBトニー・ポラードの躍進――を素早く検証すれば、この結果の方が予想はしやすかったといえる。

残念ながら、NFLのビジネスではこういうこともあるのだ。

「ジークという男は正しい方法でゲームをプレーし、できることを正しくやり尽くした」とプレスコット。「楽しむことは達成した。でもロックインして、集中し、全力を振り絞り、チームメイトたちや若手に何が本当に重要なのか、どうやって仕事をするのかを見せる時には、ジークこそが手本となる相手だった。どうすればプロになれるのか、笑顔でプロになれるのかを示してくれた。彼はゲームを楽しみ、人生を楽しむということを教えてくれた」

これからエリオットは次の目的地を見つけることになる。プレスコットはダラスで一緒に過ごした日々の記憶にすがらなければならない。タイトルこそ成し得なかったが、大切にしたい多くのハイライトを彼らが生んだことは確かだ。

【M】