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ルーキーQBの“親友”になると意気込むパンサーズTEハースト

2023年04月06日(木) 12:56


シンシナティ・ベンガルズのヘイデン・ハースト【AP Photo/Brynn Anderson】

カロライナ・パンサーズは全体1位のドラフト指名権のためにトレードを行った結果、パスキャッチ部隊に大きな穴を開けてしまった。

パンサーズがフリーエージェント(FA)で獲得した重要な選手の一人が元シンシナティ・ベンガルズのタイトエンド(TE)ヘイデン・ハーストで、彼はパンサーズがどの新人クオーターバック(QB)を選んでも自分は重要な役割を果たすと考えている。

「タイトエンドはいつだってクオーターバックの親友だ」とハーストはチームの公式サイトで述べている。「特にルーキーは、一番目につきやすいフィールド中央に頼れる選手がいてほしいものだ。もちろん、選択肢を増やすためにアウトサイドにも選手は必要だけど、頼りになる選手が10ヤード以内にいたり、フィールド中央を走っていると分かっているに越したことはない。そのために俺はここに来たんだ」

パンサーズは新人クオーターバックを獲得するためのパッケージの一部としてワイドレシーバー(WR)のD.J.ムーアをトレードした後、ベテランのパスキャッチャーをチームに何人か加えた。パンサーズはハーストの他にWRのアダム・シーレンとD.J.チャークとも契約を結んでいる。どの新人QBを選んでも、経験豊富な選手がいた方がチームになじみやすいというのが狙いだろう。

ボルティモア・レイブンズから1巡目で指名された29歳のハーストは、より重要な役割を果たすチャンスを与えてくれるオフェンスを見つけるのに時間を要した。レイブンズでの2年間でハーストはキャッチ43回で512ヤードとタッチダウン1回にとどまり、その後にトレードで移籍したアトランタ・ファルコンズでは2シーズンを過ごしている。ファルコンズの一員としてハーストは2020年にキャリアハイとなるキャッチ56回、571ヤード、タッチダウン6回を記録したが、ベンガルズで過ごした昨年に初めて自分のスキルセットをフルに活かすことができたとハーストは語っている。ベンガルズで13試合に先発したハーストはキャッチ52回で414ヤードを稼ぎ、タッチダウンを2回決めた。ポストシーズンの3試合でも13回のキャッチで141ヤードと得点1回を記録している。

「自分の力を発揮して、それを理解できた時はものすごくクールな感覚なんだ」とハーストは話している。「コーチ陣が“君の動画を見た。チームにどう貢献してくれているかは分かっている。君がこの組織の一員でいてくれて良かった”と言ってくれるんだ。ここまで5年もかかったから、昨年のベンガルズでは自分らしくプレーする機会を与えてもらったと思っている」

「それまでは答えを見つけようと自問自答を繰り返していた。“この状況の中で問題は俺か? 俺なのか? スキルセットに問題があるのか?”とね。結局のところ、機会があるかどうかだ。去年、ベンガルズでその機会を得たことで、俺は元気を取り戻して自分というものを知ることができた。だから、それをここカロライナでも活かすつもりだ」

イアン・トーマスとトミー・トレンブルがデプスチャートの上位を占め、ベテランの存在を必要としていたパンサーズのTEルームにハーストは加わることになった。昨シーズンに200ヤードの大台を超えたパンサーズのタイトエンドはいない。ハーストは全体1位指名選手にとっていつでも頼れる存在になることで、その状況を変えたいと考えている。

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