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チーフスにとって「最悪の敵になる」と、引退の日を見定めるドルフィンズWRヒル

2023年04月06日(木) 15:53


マイアミ・ドルフィンズのタイリーク・ヒル【AP Photo/Adrian Kraus】

タイリーク・ヒルがアローヘッド・スタジアム帰還――そして、NFLキャリアの終えん――に向けたカウントダウンをスタートした。

マイアミ・ドルフィンズに所属するオールプロのワイドレシーバー(WR)であるヒルは、先日に『Sports Radio 810 WHB(スポーツ・ラジオ810WHB)』に出演した際、2023年にカンザスシティ・チーフスのホームで行われる試合での古巣帰還に対する期待をさらに高めるような発言をしている。一方で、ヒルは2025年シーズンが終わった後にクリーツを脱ぐ意向も表明した。

『FanNation』によれば、ヒルはチーフスでチームメイトだったアンソニー・シャーマンとゲーリッグ・ディーターに対し、「チーフス・キングダム、マイアミ・ドルフィンズが今年アローヘッド・スタジアムに行くときにどうなると思う?」と話したという。

「どうなるだろうな? 俺は言いたくないね。みんなにピースサインを出したくはない。そんなのいやだね! だけど、どうなるかな? その日の俺は、みんなにとっては最悪の敵になる。俺はその日の、みんなの最悪の敵さ」

2022年シーズンを前にチーフスからドルフィンズにトレードされたヒルは、自分とドルフィンズが来るシーズンにカンザスシティへ向かうことを知っている。とは言え、今季のスケジュールがまだ発表されておらず、対戦相手だけが判明している状態のため、現時点ではカレンダーに丸印をつけることはできない。一方で、ヒルは自分の契約が終わるときを、キャリアを終わらせる希望の日として、すでに印をつけている。

そのシーズンがキャリア10年目にあたることに触れつつ、ヒルは「俺は10年になる。ドルフィンズとの今の契約を終えて、そこで引退するつもりだ。ビジネスをやりたい。人生でいくつかやりたいことがあるんだ」と話した。

「ゲーミングスペースなんかをやってみたい。そういうところで成功したいし、今はそうことをやっている。自分のプラットフォームを使って、ゲームチームを作るんだ。まだスタートしていない。今月末までには活動を開始するはずだ。いろいろなコンテンツクリエイターや、さまざまなアスリートを起用するつもり。それに取り組んでいて、いろいろなスポンサーと話している」

29歳のヒルは2025年シーズン中に31歳になる。カンザスシティからトレードされた後、ヒルはドルフィンズと4年1億2,000万ドル(約175億6,836 万円)の契約を結んだ。しかしながら、2025年以降は放出される可能性があり、また、ドルフィンズはヒルをリリースすることによってサラリーキャップ上で4,500万ドルをセーブできる。現在の契約内容でヒルを維持する場合、5,630万ドルのサラリーキャップがかかる。

それでも、俊足のヒルは絶好調であり、マイク・マクダニエルヘッドコーチ(HC)のオフェンスでプレーした最初のシーズンにはキャリアハイのターゲット170回、キャッチ119回、1,710レシービングヤードをマークした。

ヒルは2022年シーズンのオフシーズンに大幅な報酬アップを希望しており、それがカンザスシティからの離脱につながったと率直に話している。

ヒルはクリスチャン・カークがジャクソンビル・ジャガーズと締結し、2022年シーズンのワイドレシーバーたちの報酬アップにつながった4年7,200万ドル(約94億6,102万円)の契約に触れつつ、「(クリスチャン・カークがジャクソンビル・ジャガーズと)あの契約を結び、彼が俺を超えた。俺はフィールドでも戦ったし、ビジネスでも戦ったって感じさ」と話している。

「だから、俺はクリスチャン・カークが俺よりも高い契約を手にしている状態にはしない。俺はしない。ほんとにな」

かくして、ビッグマネーの契約が実現した。ヒルはすでにチーフスと共にスーパーボウル優勝を経験し、今は殿堂入りに向けて数字を積み重ねているところだ。おそらくそれが、NFLで最速の選手の一人が、ゴールを視野に入れている理由なのだろう。もちろん、そのプランが実現するという保証はどこにもない。一つ確かなのは、ドルフィンズが2023年にチーフスと対戦するということ。チーターはその俊足で古巣を荒らす気でいるようだ。

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