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ペイトリオッツQB1になるためのチャンスはすべて活用するとベイリー・ザップ

2023年04月13日(木) 12:21


ニューイングランド・ペイトリオッのベイリー・ザップ【Kevin Sabitus via AP】

3月に実施された年次リーグミーティングの場で、ニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)であるビル・ベリチックはマック・ジョーンズの名を2023年の先発クオーターバック(QB)として指定することを拒否した。

2021年の有望なルーキーシーズンに続いて低迷の年を送ったジョーンズにとって、ベリチックHCの姿勢はまた新たな気まずい要素だった。

それはつまり、ペイトリオッツが2022年ドラフト4巡目で指名し、昨シーズンの大部分でナンバー2QBの役割を担っていたベイリー・ザップに、ジョーンズから先発の座を奪うチャンスがあるということを意味する。ザップは現地12日(水)に、チャンスがあるならばそれに向けた準備はできていると話した。

『Mass Live(マス・ライブ)』のクリス・メイソンによれば、ザップはロードアイランド州ニューポートで開催された若手のためのフットボール講座の場で「もし俺にチャンスが来るなら、それを最大限に生かすつもりだ」と話したという。

「チームが勝利するのを助けるために自分ができることはすべてやる。それについ
ては、俺に言えるのは本当にこれがすべて。それが何であれ、ベリチックコーチが決めることだ。だけど、もしチャンスが来るなら、俺はそれを生かす」

ザップは昨年にクリーンベイでNFLデビューの機会があったときに、その準備が整っていた。

ジョーンズがその前の週に負傷したため、ブライアン・ホイヤーが先発。その試合の第1クオーターでホイヤーがケガを負い、ザップがゲームの行方を握ることになった。ザップはパス15回中10回成功、99ヤード、タッチダウン1回をマークし、最終的にはオーバータイムでパッカーズが勝利した。

ペイトリオッツはそこから2試合――デトロイト・ライオンズ、クリーブランド・ブラウンズの各試合――でザップを先発起用し、両方で白星を飾った。シーズン第6週のシカゴ・ベアーズ戦ではジョーンズが復帰したものの、苦戦を受けてザップと交代している。ジレット・スタジアムの観衆はザップの名を高らかに叫んだが、ザップは2度のインターセプトを受け、ペイトリオッツはこの試合を33対14で落とした。

ザップは昨シーズンをパス92回中65回成功(70.7%)、781ヤード、タッチダウン5回、インターセプト3回、また、40ラッシングヤードを4回の出場(先発2回)という記録で締めくくった。ジョーンズは先発14回でパス442回中288回成功(65.2%)、2,997ヤード、タッチダウン14回、インターセプト11回と、ランで104ヤード、タッチダウン1回をマークしている。

元守備コーディネーター(DC)マット・パトリシアがオフェンスをコールして失敗したという1年の経験を経て、ペイトリオッツはビル・オブライエンを攻撃コーディネーター(OC)に戻した。オブライエンはアラバマ大学時代のジョーンズのOCであリ、2人は2020年カレッジフットボールシーズンにナショナルチャンピオンシップで優勝している。

しかし、ベリチックHCのコメントからは、ジョーンズとオブライエンOCの関係はそれほど意味をもたないことがうかがえる。

3月にジョーンズが先発になるのか問われたベリチックHCは「誰もがプレーのチャンスを手にする。最高の選手で行く」とし、その哲学はロースター全体におよぶと述べていた。

「すべてのポジションだ。誰もがプレーするためのチャンスを手にする。われわれのロースターの全員がだ。彼らがプレーするチャンスを手に入れるなら、それは練習で何をするかに基づくものであり、そういったすべてに基づいて彼らはプレーのチャンスを手にするだろう。確実に、前にわれわれのチームにいたベテラン選手も、彼らがまだチームにいるならば、プレーするチャンスを手にするだろう」

ペイトリオッツのトレーニングキャンプで、ジョーンズとザップのニューイングランドにおける未来、そして、ベリチックHCがどちらのクオーターバックを今季に選ぶのかが、もっと見えてくるはずだ。

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