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QBロジャースのトレードはジェッツにとって“歴史的”なものになるとダグラスGM

2023年04月26日(水) 13:19


グリーンベイ・パッカーズのアーロン・ロジャース【AP Photo/Adrian Kraus】

クオーターバック(QB)アーロン・ロジャースはまもなくニューヨーク・ジェッツの一員となる。

現地24日(月)にロジャースがグリーンベイ・パッカーズからトレードされるとの報道が流れた。まだ正式には決まっていないものの、あとは詳細を確定し、書類にサインするだけとなっている。グリーンベイで約20年を過ごしたロジャースはニューヨークへ向かい、ジェッツの勝利に即座に貢献することが期待されている。

月曜日は重要な機会となった。火曜日には熟考するための時間が設けられている。

ジェッツのジェネラルマネジャー(GM)ジョー・ダグラスは火曜日に行われたドラフト前記者会見の場で「言うまでもなく時間のかかることだ」と述べている。「ブライアン(グーテクンスト/パッカーズGM)が昨日言ったことに少し便乗させてもらうと、最終的にすべてを確定させるために細部にまで気を配らなければならないことがまだある。だが、ブライアンとは何度も話をした。ブライアンとは20年ちょっとの付き合いで、彼のことをものすごく尊敬している。オープンな対話ができたこと、そして最終的にこのフランチャイズにとって歴史的なトレードだと思えるものを実現できることについては、彼に感謝してもしきれない」

今回のトレードはパッカーズとジェッツの両者にとって喜ばしいものになるだろう。一方は、伝説的ではあるが疎遠になってしまったクオーターバックと引き換えに質の高い見返りを得ることができ、もう一方はチームを急速に成功へ導いてくれるような選手を迎え入れられるからだ。ジェッツは精彩を欠くチームから、ロジャースが加入を検討するほど正当な脅威へと急成長を遂げた。ロジャースのトレードはジェッツに対するNFL関係者の認識が大きく変化したことを証明するものとなっている。

ダグラスGMは「アーロンが歴史上、最も偉大なクオーターバックの1人であることは確かだ」と語り、こう続けた。「あのような優秀な選手を加える機会があれば、その選手が自分たちの文化やチームにどのようにフィットするか、常に検討することになるはずだ。フェニックスでも話したことだが、それはロバート(サラー、ヘッドコーチ/HC)やそのスタッフの存在、そして彼が選手やここにいるみんなと実践してきたことがあったおかげだ。アーロンのような優秀な選手が、ここに来たいと思うようになったなんて。私たちは彼のような人柄と能力を持った選手が加わることにワクワクしている」

ロジャースのジェッツでの日々がどのような形で展開され、どれほど長く続くかは、現時点では不明だ。

ここ数年、毎年のように引退を検討しているロジャースは、オフシーズンを迎えるたびに自身の持つ大きな影響力を利用して、パッカーズに大金を支払わせたり、自分の要求に合わせてロースターを補強させたりしながら、もう1年プレーするか否かを迷い続けてきた。2024年になってロジャースがまたそうしたゲームに参加するかは現時点では分からない。それは彼とジェッツが共に過ごす最初のシーズンがどのような内容になるかにかかってくるだろう。

火曜日、ダグラスGMは賢明にも、2023年以降もロジャースがチームにいると保証することを避けた。しかしながら、ダグラスGMが認めたように、ロジャースの加入はジェッツへの期待を一気に高めるだろう。ジェッツは2022年、シーズン後半ではケガやクオーターバックの一貫性のなさによりチャンスを失うも、シーズン前半やプレーオフでは驚くべき成功を収めた。

2022年シーズンを見て、自分のチームがロジャースの加入に伴う期待に応えられると確信しているダグラスGMはこう話している。

「去年に飛躍を遂げたことで、多くの若手選手がその期待に応える準備ができていることを証明したと思う。去年の終え方に満足している者はいない。今うちにいて、一緒に仕事に取り組んでいるメンバーを見ても、彼らが昨シーズンの終わり方に満足していないことは明白だ」

ロジャースも確実な存在とは言えない。ダグラスGMが報道陣に念を押したように、ロジャースが2年連続でMVPを受賞したのは最近のことだ。しかし、ケガを抱えながら経験の浅いメンバーと共にプレーし、時に苦戦を強いられていたロジャースも、2022年は決してベストな状態ではなかった。

攻撃コーディネーター(OC)のナサニエル・ハケットにはある程度馴染みがあるとはいえ、ロジャースは新しい環境やシステム、ユニフォームに適応しなければならない。それは一朝一夕に馴染めるものではないはずだ。今がまだ4月であることは、ロジャースにとってもジェッツにとっても幸運なことだろう。

ロジャース以降のジェッツの計画については、現時点では重要ではない。2022年には、適切なクオーターバックがいれば、今すぐにでも勝利できることをジェッツのリーダーたちに証明した。ベストな状態のロジャースは、それよりもずっと多くのこと成し遂げられる存在だ。それなりの活躍しかできなかったとしても、ロジャースは元全体2位指名選手のザック・ウィルソンよりも大幅なアップグレードになるだろう。また、ロジャースがウィルソンのメンターになることを期待する声もある。

パッカーズでロジャースの後継者になろうとしているQBジョーダン・ラブへのこれまでの対応を見る限り、ダグラスGMがこの件について楽観的であったとしても、ロジャースがウィルソンのキャリアを立て直す手助けをしてくれると期待するのは賢明ではないだろう。

「これはザックにとって素晴らしいことになる気がする」と語ったダグラスGMは「ザックに限界はない。ザック・ウィルソンほど懸命に働き、ボールを愛する者はいない。そして、殿堂入りが確実なクオーターバックと毎日、何時間も一緒にいて、その姿を追いかけることができるのは、彼にとって素晴らしい機会であり、素晴らしい経験になるだろう」と続けた。

ジェッツにとって最大の(そして最も重要な)機会は、ロジャースがニュージャージー州フローラムパークにあるチーム本部に足を踏み入れた途端にやってくるだろう。今がまさにその時であり、残りは後で整理すればいい。

ロジャースは契約が正式に決まった後、水曜午後に初めてジェッツの一員として記者会見に臨むと見込まれている。

【RA】