WRデイビスを“大切なメンバー”としながらフットボールのビジネス面にも触れたジェッツGMダグラス
2023年04月28日(金) 12:21現地26日(水)にはニューヨーク・ジェッツの歴史的かつ待望のトレードが多くの注目を集めた。
しかしながら、クオーターバック(QB)アーロン・ロジャースと同じくらい長い間トレードの対象として話題になっていたジェッツのワイドレシーバー(WR)コーリー・デイビスも週明けから注目されていた。
ジェネラルマネジャー(GM)ジョー・ダグラスはデイビスをチームにとって不可欠な存在だとし、彼のニューヨークでの生活がすぐに終わることはないと語った一方で、これはビジネスであることも強調した。
「素晴らしいチームメイトと言えば、コーリーだ」とダグラスGMはドラフトに先立って開かれた火曜日の記者会見で述べている。「コーリーは献身的で信じられないほど働き者だ。若い選手たちから尊敬され、このゲームへの取り組み方や仕事ぶりの手本となるような素晴らしいプロフェッショナルだ。それに、フットボールにはビジネス的な側面があることは周知の事実だが、コーリーはこのチームとフランチャイズの大切なメンバーだ」
デイビスの将来を不安定にさせている最も大きな理由は、彼の帳簿上の価値だろう。オフシーズンを通してデイビスはカットまたはトレードの候補として話題にのぼり、しばしばロジャースとのトレードの一部になるのではと目されたが、ひとまずその可能性はなくなり、デイビスはチームに留まっている。
ロジャースを獲得したトレードはジェッツのフランチャイズ史上最大級となるが、2021年のシーズンを前に結ばれたデイビスのフリーエージェント契約も大きな出来事だった。かつてテネシー・タイタンズから1巡目で指名されたデイビスは、3年総額3,750万ドル(約50億1,900万円)の契約にサインしている。
デイビスの今季のベースサラリーは1,050万ドル(約14億532万円)となり、ジェッツにとっては1,116万ドル(約15億5,254万円)のキャップヒットとなる。6月1日より前にデイビスをカットすれば、チームのサラリーキャップに1,050万ドルの空きができる。
ジェッツでの2シーズンでデイビスは合計で1,028レシーブヤードとレシーブタッチダウン6回という期待外れな結果しか残すことができず、ケガも多かったため、34試合に出場できたところわずか22試合にしか出場していない。追い打ちをかけるように、ジェッツはギャレット・ウィルソン率いるWR陣にアレン・ラザードとメコール・ハードマンを追加している。
つまり、ダグラスGMのほめ言葉とは裏腹に、デイビスがジェッツに残れるかは不透明なままとなる。
2023年のNFLドラフトが進む中、デイビスはすぐにでも移籍する可能性がある――あるいは、チームの「大切なメンバー」であり続けるかもしれない。
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