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スティーラーズが14位でOTブロデリック・ジョーンズを指名、トレードにペイトリオッツの思惑からむ

2023年04月28日(金) 12:15


ピッツバーグ・スティーラーズからドラフト指名を受けたジョージア大学のブロデリック・ジョーンズ【AP Photo/Darron Cummings】

2023年NFLドラフトがスタートした現地27日(木)、ピッツバーグ・スティーラーズが1巡目の指名順を3つ上げ、ジョージア大学のオフェンシブタックル(OT)ブロデリック・ジョーンズを指名した。

スティーラーズは全体17位および120位指名権をニューイングランド・ペイトリオッツに送り、全体14位指名権を獲得。ジョーンズを選択したことで、チームがレフトタックルに抱えている模様の大きなニーズが解消されるはずだ。昨シーズンにダン・ムーアJr.をレフトタックルとして起用したスティーラーズだが、その結果はまちまちだった。

表面上は、この動きはニューイングランドにとって実に興味深いものに見える。ペイトリオッツもオフェンシブタックルのマーケットをチェックしている様子であり、ジョーンズとのトップ10訪問も行っていた。しかし、ジョーンズにはクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースのトレードによって全体13位――ペイトリオッツの前――から15位に動いたニューヨーク・ジェッツとも強いつながりがある。ペイトリオッツはトレードダウンすることでスティーラーズにジェッツの指名順の一つ前でジョーンズを獲得させた形だ。

ペイトリオッツは補強を必要としていたもう一つのポジション――コーナーバック――において、全体17位という素晴らしい価値を手にしたようだ。ペイトリオッツは17位でオレゴン大学のCBクリスチャン・ゴンザレスを指名。ゴンザレスにはドラフト前の段階で、トップ10での指名が多く予想されていた。ペイトリオッツのロースターには比較的小柄なコーナーが多く、ゴンザレスはセカンダリーに強く必要とされていた身長という要素をもたらすだろう。

スティーラーズがドラフト1巡目で本来の意味でのタックルを指名するのは、1996年に全体29位でノースカロライナA&T大学のジャメイン・スティーブンズを選択して以来のことだ。

運動能力がきわめて高く、身長195.6cm、141.kgのジョーンズは、NFLへの移行に理想的なサイズとパワー、機動力を兼ね備えている。

ドラフトのプロセスを迎えるにあたり、ジョーンズにとって最も大きな問題は経験の浅さだった。ジョージア大学でレフトタックルとしてフルシーズンで先発を務めたことは1度しかなく(15試合)、3年間で先発したのも19ゲームとなっている。そのため、NFL入りするにあたってそのゲームを洗練する必要があるが、プロボウル級のブロッカーになる道はすでに見えている。

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