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バイキングスが陸軍士官学校のOLBアンドレ・カーター二世とドラフト外フリーエージェント契約

2023年04月30日(日) 19:51


ミネソタ・バイキングス【NFL】

2023年NFLドラフトで陸軍士官学校のアウトサイドラインバッカー(OLB)アンドレ・カーター二世の名前が呼ばれることはなかったが、プロフットボール選手になるという彼の夢はまだ健在だ。

ドラフト外フリーエージェントとしてカーター二世と契約したことを現地29日(土)、ミネソタ・バイキングスが発表した。

彼が指名されなかったことはある意味象徴的といえるかもしれない。彼のNFLへの道のりはこれまでずっと楽なものではなかったからだ。

2022年12月29日(木)にジョー・バイデン大統領が2023年の包括的歳出法案に署名したことで、彼はNFLキャリアの追求を終えるまで軍務の延期を認められることになった。陸軍士官学校の卒業生は通常、卒業後に2年間の現役勤務を果たすことが義務づけられている。

アメリカ軍の年間予算規定の中に軍務の延期を阻む内容の項目が含まれていたため、フィールドに立つというカーター二世の望みは打ち砕かれたかのようにみえた。しかし、一般市民の抗議を受けて議員が法案改正に動いた。バイデン大統領の署名に先立ち、改正案は上院と下院を通過した。

そして、カーター二世はバイキングスに向かうことになった。

テキサス州ミズーリシティ出身のOLBは陸軍士官学校で25回の先発を含む33試合をプレーし、サック20回、タックルフォーロス25.5回とトータルタックル99回を記録した。

一時はドラフト期待のトップ50に入るとみられていたが、身長199cm、体重116kgのカーター二世はNFLスカウティングコンバインで苦戦。ベンチプレスを11回しか達成できず、プロデーの40ヤード走は4秒91だった。

NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区王者のロースター入りを果たすのは決して容易なことではないが、これまでにも障害を乗り越えてきた彼だけに、NFLのロースター入りに一歩近づいた今、同じように夢を目指して進むだろう。

【M】