ブロンコスにトレードされたTEトラウトマン、セインツでの役割に不満を覚えていたと明言
2023年05月02日(火) 13:06現地4月29日(土)、タイトエンド(TE)アダム・トラウトマンは2023年NFLドラフト当日にニューオーリンズ・セインツからデンバー・ブロンコスにトレードされ、ショーン・ペイトンHC(ヘッドコーチ)と再会を果たすことになった。この動きはトラウトマンが先導したものだったということが判明している。
トラウトマンは日曜日に『9News Denver(9ニュース・デンバー)』のマイク・クリスに「ああ、間違いなくそうだ。実のところ、移籍を望んでいたんだ。これは俺が個人的に主導したことだ。何かが実現するのを少し待っていて、それがたまたまブロンコスだった」と明かした。
セインツから2020年ドラフト3巡目指名を受けたトラウトマンは、ペイトンがセインツでヘッドコーチを務めていた2年間でキャッチ42回、434ヤード、タッチダウン3回を記録している。しかし、2022年はコーチングスタッフが再編されたことにより、トラウトマンの出場機会は減少した。昨季は15試合に出場してキャッチ18回、207ヤード、タッチダウン1回という成績を収めている。
出場機会が減少した責任はコーチングスタッフにあるとしている26歳のトラウトマンは、次のように語った。
「なんだか箱の中に入れられていたような気がする。彼らは俺が貢献できることに制限をかけていた。俺はもっと貢献できると思っていたのに。自分は主にブロッカーとして起用されていた。もっとできるはずだと思っていたし、このままキャリアの最後を迎えたくなかった。もっと貢献してボールをキャッチできたはずだと思っている」
「どんなケースであったとしても、これまでプレーしていたチームは俺にそれをやらせてくれなかった。自分はできると信じているし、これまでもそうしてきたから、それができることを証明するチャンスを求めている」
昨シーズン、セインツのオフェンスでは、かつてドラフト外フリーエージェントとしてリーグ入りを果たしたユウォン・ジョンソンが、トラウトマンを抜いてトップTEの座を手に入れていた。ジョンソンはキャッチ42回を記録してチームで2番目に多い508レシーブヤードを稼いだほか、チーム最多7回のタッチダウンレシーブを決めている。
トラウトマンの出場機会が減少していたのは、その一貫性のなさが一因となっていた。一方のジョンソンはより優れ、より安定した選手であることを証明していた。したがって、ペイトンが去った翌年に2人の役割が逆転したのはそれほど意外なことではなかったと言えよう。
「自分が選手としてのポテンシャルを発揮できているとは思わなかった」とトラウトマンは話している。「20数年間、必死に取り組んでここまで来たんだから、誰かから自分の能力に上限を決められないように、できることはすべてやり尽くしたいものだろ。ニューオーリンズではそういうことが起きていたような気がする。代理人(チェイス・カラハン)と相談して、新しい場所に移って再スタートを切るのがベストだと判断した」
今オフシーズン、ジョンソンはセインツと2年1,201万ドル(約16億4,965万円)の契約を締結した。一方、トラウトマンは保証なしの基本給274万3,000ドル(約3億7,687万円)でルーキー契約の最終年を迎えている。
トラウトマンは2022年ドラフト3巡目指名を受けたグレッグ・ドゥルシッチ、2020年ドラフト4巡目指名を受けたアルバート・オクウェンブ、そしてナムクリス・マンハーツを擁するブロンコスのTEルームに加わることになった。ブロンコスはトラウトマンおよび7巡目指名権を獲得する代わりに6巡目指名権をセインツに送っている。
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