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バッカニアーズHCボウルズが大学を卒業、亡き母との約束を果たす

2023年05月16日(火) 12:59


タンパベイ・バッカニアーズのヘッドコーチ(HC)トッド・ボウルズ【AP Photo/Chris O'Meara】

タンパベイ・バッカニアーズのヘッドコーチ(HC)であるトッド・ボウルズが亡き母との約束を守り、大学を卒業した。

青少年および地域開発の理学士号を取得した59歳のボウルズは、現地13日(土)にマウント・セント・メアリーズ大学のステージに上がり、卒業証書を受け取っている。

ルーキーミニキャンプの2日目を欠席したボウルズは、NFLでプレーするためにテンプル大学を去ってから37年後に学位を取得した自分を、母ジョーンは誇りに思ってくれるだろうと考えながら式典に参加した。

ボウルズは卒業式での挨拶で「母は何も言わず、ただひたすら私に自分の人生を歩ませた。2009年に他界した母が唯一、私に頼んだことは学位を必ず取得することだった」と話している。

「それにこだわった私は今、59歳だ。学ぶのをやめるのに年齢は関係ない。学ぶことをやめたら、年をとる。学ぶことをやめたときに年をとるのだ。だから、2023年の卒業生にこう言っておこう――未来は君たちのものだ。手に取り、つかみ、それと共に走り、ワクワクしなさい――ワクワクするのだ――そして時には帰って親に感謝しなさい」

バッカニアーズのヘッドコーチとして2シーズン目を迎えようとしているボウルズは、ニュージャージー州エリザベスで生まれ育ち、テンプル大学にて当時ヘッドコーチを務めていたブルース・エリアンスの下でプレーしていた。ディフェンシブバック(DB)としてプレーしていたボウルズは1986年にドラフト外フリーエージェント(FA)としてワシントン・レッドスキンズ(現コマンダース)と契約。NFLで8シーズンにわたってプレーし、1988年にはスーパーボウル制覇も経験している。

選手生活を終えた後にコーチ業に転身したボウルズは、NFLの複数のチームでさまざまな種類のアシスタントを務め、2011年にマイアミ・ドルフィンズの暫定ヘッドコーチに就任した。2013年にはアリゾナ・カーディナルスの守備コーディネーター(DC)となり、そこでヘッドコーチを務めていたエリアンスと再会。その後、2015年にニューヨーク・ジェッツで初めてフルタイムのヘッドコーチとしての仕事を手に入れた。

ジェッツで4シーズンにわたってヘッドコーチを務めた後、ボウルズはバッカニアーズに移り、再び守備コーディネーターとしてエリアンスのスタッフになっている。そして昨年、エリアンスの退任に伴い、バッカニアーズのヘッドコーチに就任した。

ボウルズは卒業生に「皆さんと同じ年に卒業できたのは私にとって素晴らしいことだ」と語りかけ、「ハーフタイムにロッカールームの前で話すよりも、今の方が緊張する」と続けている。

【RA】