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ベンガルズとの契約延長交渉に関与するQBバロウ、“自分の希望はかなり明確”

2023年05月17日(水) 09:56


シンシナティ・ベンガルズのジョー・バロウ【AP Photo/Brynn Anderson】

シンシナティ・ベンガルズとクオーターバック(QB)ジョー・バロウとの間では長期契約の交渉が進められている。その詳細については内密にしながらも、バロウは交渉のプロセスに積極的に関与していると明かした。

現地16日(火)、バロウは報道陣に「自分も関わっている。進行中だ。メディアに話したいような内容じゃない。彼らはビジネスがしたくて、俺もビジネスがしたいから俺たちの間だけにとどめておきたいという話だ」とコメントしている。

ベンガルズは以前に5年目オプションを行使しており、それによって2024年NFLシーズンはケガに対しても保証されているものの、バロウは元々の新人契約の最終年を迎えている。通常、クオーターバックが大型の契約延長にサインするのはこの時期――キャリア3年目を終え、シーズン開幕前のある時点――が自然であると言えよう。

最近、ボルティモア・レイブンズのラマー・ジャクソンやフィラデルフィア・イーグルスのジェイレン・ハーツが契約延長したことを受け、ベンガルズとバロウはトップクラスのQBの適正な市場価値を判断するための比較対象をいくつか手に入れた。また、2021年にバッファロー・ビルズのジョシュ・アレンおよびダラス・カウボーイズのダック・プレスコット、2022年にクリーブランド・ブラウンズのデショーン・ワトソンおよびアリゾナ・カーディナルスのカイラー・マレーが締結した2つ目の契約も、参考にできるだろう。

特に契約状況についてアレンと話してはいないと強調したバロウは次のように発言している。

「いや、それについて(アレンには)本当に話していない。契約で求めていることも、自分自身とチームにとってベストだと思うことも、自分の中でかなり明確になっている。だから、俺たちはそれを実現するための道を歩んでいる」

昨季、MVP投票で4位になったバロウは、2022年が自己最高のシーズンだったと考えている。しかし、1月に行われたAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームでカンザスシティ・チーフスに最後の数秒でフィールドゴールを決められて敗れたベンガルズは、再びスーパーボウルに出場することができなかった。

「去年、俺は自己最高の1年を過ごしたと思う」と言うバロウはこう続けている。「毎年進歩してきたし、伸びしろはまだまだあると思う。毎オフシーズン、毎試合、毎週、改善の余地は常にある。毎年、より良くなる方法を見つけるだけだ」

具体的にどのように成長したのかと尋ねられたバロウは、自身の状況認識力を挙げた。

「状況に応じたフットボールをより意識するようになったんだと思う。サックをうまく受けるときや、それができなくてバックを探すとき、試合の別の場面ではやろうとしないプレーを実現できるかもしれない瞬間とかを、意識するようになった。そこで前進したと思うし、その部分はもっと伸ばせると思っている」

前提として、ベンガルズがバロウの契約を延長しないのはおかしなことであり、契約延長はほぼ確実に行われるだろう。だが、ワイドレシーバー(WR)のティー・ヒギンズやジャマール・チェイスを含めた他のベンガルズの選手がこの数年でフリーエージェント(FA)になる予定であることから、ベンガルズはバロウとの契約を成立させる代わりに何かを妥協する必要があるかもしれない。つまり、バロウと高額の契約を結ぶことは、他のスター選手を手放すことにつながる可能性があるということだ。

サラリーキャップ下におけるチームのダイナミクスを意識し、自身の報酬を追求しながらもそのことを考慮に入れていると明かしたバロウはこう語っている。

「報酬が必要な選手たちがチームにいるときはいつでも、そのことが頭にあるものだ。それが焦点になってほしいわけだから、俺たちはそれを実現させるために取り組んでいるところだ」

契約はすぐにでも締結されるかもしれないが、悪魔は細部――契約期間や報酬額など――に宿るものだ。それは、現在NFLのエリートチームの1つになっているベンガルズが、どれほどその状態を維持し続けられるかを物語るものになるかもしれない。

【RA】