引退前にもう一度セインツと契約することを望むDEジョーダン
2023年05月17日(水) 13:58ディフェンシブエンド(DE)キャメロン・ジョーダンのキャリアはすでに、ニューオーリンズ・セインツの伝説として永久に語り継がれるものになっている。
キャリア通算で115.5回のサック――同じく、将来のプロフットボールの殿堂入りが確実となっているJ.J.ワットよりも1回多い――を記録し、プロボウルに8回、オールプロに1回選出された経歴を持つジョーダンが、自分が活躍してきた時代における最高の選手の1人であることをわざわざ主張する必要はないと言えよう。とはいえ、ジョーダンが引退時に物語のような結末を迎えることが保証されているわけではない。
それはもう1つの契約で変わる可能性がある――少なくとも、ジョーダン本人は現地15日(月)にそう話している。
『Associated Press(AP通信)』によると、ジョーダンは「契約が成立したら、それはたぶん俺がここで過ごす最後の年になるだろう。なるようになるさ。どうやってプレーするか、どうやってオフェンスにアタックするか。俺がここにいるのはそのためだ」と語ったという。
34歳のシーズンを迎えるジョーダンの役割を今さら議論することは時間の無駄だ。ジョーダンはクオーターバック(QB)と相手ボールキャリアを追いかけることを生業としており、あと何シーズンプレーしてもそれは変わらないだろう。しかし、自分のキャリアが終わりに近づいていることも理解しているジョーダンは、その現実を歓迎さえしている。
報道陣の取材に応じたジョーダンは、セインツが毎年行っているチャリティゴルフで何を楽しんでいるのかと尋ねられた際に、“昔の選手やゲームのパイオニアをたくさん”見るのが好きだと説明し、自分が“いつかそうなるのを待ちきれない”とつけ加えた。
まだキャリアを終えていないにもかかわらず、ジョーダンはすでに自分がキャリアを通して成し遂げてきたことに対する評価を歓迎している。
セインツの記者であるエリン・サマーズとのインタビューで、ジョーダンは笑いながら「俺は現役――現役のホール・オブ・フェイムになれる。俺が去ってから花を渡すんじゃない。今、花を贈ってくれ。ブーケをくれよ!」とコメントし、次のように続けた。
「そうは言っても、それが今日なのか、明日なのか、数年後なのかは自分にとってはどうでもいいことだ。俺は自分が築いてきたものが大好きで、これから向かっていくことが大好きだという考え方を持っている。あらゆる面で、Dラインの一員であることと、セインツの一員であることを楽しんでいる。だから、彼らが俺を必要としている限り、俺はここにいる」
ジョーダンが次に結ぶ契約は長期に及ぶものではないだろう。しかしながら、彼はそれでいいと思っているような口ぶりで話している。まだ引退するつもりはないものの、ジョーダンは間違いなくキャリアの最終段階を迎えていることを理解しているのだ。
移籍が多い現代において、フランチャイズのレジェンドがドラフトで指名を受けたチームの一員として引退するのはますます珍しくなってきた。一方で、契約交渉がうまくいった上で、ジョーダンの影が薄くなることがなければ、彼はセインツとそれを実現することができそうだ。
「1年か2年くらい前に自分と対話して、プレーしない役割を担う能力は自分にないと思った」とジョーダンは話している。
ジョーダンが伝説的なキャリアをスタートさせたときに身につけたユニフォームを着たまま引退することを確実にするために、セインツとジョーダンが最後の契約を成立させるかどうかに注目だ。
【RA】