シャーロットからサンフランシスコへ移動する際、クリスチャン・マカフリーの中にはさまざまな感情が入り乱れていたが、時間とともに落ち着いた今ではいいことばかりだったと気付いたという。

“今までで最高の出来事”と言っていいほどだったらしい。その言葉がトレード前のチームのファンにどういう印象を与えるかに気付いたマカフリーは現地19日（金）、自身のコメントについて説明した。

「俺はすぐに火中に投げ込まれた」と49ersに来たばかりの頃について、『Good Morning Football（グッドモーニング・フットボール）』に出演したマカフリーは話した。「最初の頃の練習でジョージ・キトル、ディーボ・サミュエル、トレント・ウイリアムス、ブランドン・アイユーク、カイル・ユーズチェックとかと一緒にハドルを組んでさ、プロボウルのロースターかと思うほどだった。こいつは特別なチームだってピンときたよ」

「時間をかけてカルチャーを作り上げてきたチームに来られて俺はすごく幸運だった。ロースターだけじゃなく、これは俺自身の見解だけど、NFLでも有数のコーチ陣がいて、俺みたいな選手の使い方を知り、長年の経験を持つ人たちがいるんだ。ここまで発展したと言えるチーム、カルチャーの確立されたチームの一員になれてすごく幸運だと思っているよ」

「その言葉の中でカロライナについて何か思うところがあったわけじゃないってことをはっきりさせておきたい。そこにわだかまりはないし、みんなのことは大好きだ。今でもそこで一緒にプレーすることができたチームメイトやコーチの多くと連絡と取り合っている」

マカフリーは故意に事を荒立てるようなタイプではないが、新天地に好意的なことを言えば、残された側の人はどうしても寂しさを感じてしまうものだ。しかし、結果を見ればそれが正しかったことは一目瞭然だ。

マカフリーが加入した49ersのオフェンスはラインアップに多数の選択肢を持っていたが、バックフィールドの本格的な一流のスリーダウンスレットを欠いていた。ジェネラルマネジャー（GM）ジョン・リンチはカロライナに機会があるとみるやマカフリーを獲得し、チームの最大のニーズを満たした。その後49ersはNFC（ナショナル・フットボール・カンファレンス）チャンピオンシップゲームまで進んだ。

その終わり方を考えると、彼らがスーパーボウル優勝のチャンスを奪われたと感じるのも理解できる。だが、彼らは2023年の可能性について楽観視すべきだろう。マカフリーが言ったようにこのチームには有能な選手が集結しているのだ。

「あの（NFCチャンピオンシップゲームの）結果がどうあれ、俺たちはもっとハングリーになるようなチームなんだ」とマカフリーは言う。「彼らが毎日やってくる時の気合を見れば分かる。俺たちは前に進んだ。頭の隅の方には残っているよ。あそこまで行って落としたとなれば闘志に火がつくし、もう一度やってやろうという気分になる。みんなハングリーだし、あのゲームの結果に関係なく始める準備はできているはずだ」

「負けた分だけそれは少し強くなるけど、これまでのオフシーズンの展開はクールだった。みんな努力しているし、まとまってきている。ワクワクしているよ」

チームにはまだ疑問が残されており、まずはクオーターバック（QB）をどうするかが問題だ。無名のところから流星のように出現し、エリートコンテンダーの先発QBとなったブロック・パーディーへの期待は大きく高まっているが、彼はNFCタイトル戦での不振の原因となったUCL（内側側副靭帯／ないそくそくふくじんたい）のケガから回復中で、オフシーズンはリハビリに集中している。

今のところ49ersの2つのオプションは元全体3位指名のトレイ・ランスとサム・ダーノルドで、序列は特に決まっていない。だがいずれは再びパーディーのチームになるはずであり、マカフリーは今からそれを歓迎している。

「俺はルーキークオーターバックに懐疑的だったんだけど、ブロックはルールの例外だ」とマカフリーは言う。「中にはすごい人もいたのは知っている。彼はいきなりやってきて、希望を全部かなえてみせた。落ち着き、自信を持っていてハドルを要求した。自分の仕事をやり遂げて攻守を超えたプレーを見せた。それはクオーターバックに望む全てだ」

「周りには武器がそろっていたし、彼はそれを絶妙に使いこなしていた。フィールドの上でも素晴らしかったけど、フィールド外でもそうさ。彼はすごくいいヤツだ。信頼できる男で、ロッカールームでも仲良くやっている。いいヤツだよ。一緒にプレーしていてすごく楽しかった」

2023年にはもっと多くの楽しみが待っていることを49ersは期待している。マカフリーはそこで再び大きな役を果たすはずだ。

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