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ビエネミーOCは「チームに文化をもたらしてくれた」とコマンダースWRドットソン

2023年06月05日(月) 13:55

ワシントン・コマンダースのジャハン・ドットソン【AP Photo/Alex Brandon】

ワシントン・コマンダースで2年目を迎えるにあたり、昨年との違いを感じているワイドレシーバー(WR)ジャハン・ドットソンは、それが新攻撃コーディネーター(OC)エリック・ビエネミーのおかげだと感じているようだ。

『The Washington Post(ワシントン・ポスト)』のニッキ・ジャブバラによると、ドットソンは現地3日(土)に自身のユースフットボールキャンプで「彼はこのチームに文化をもたらしてくれた気がする」と語り、「彼はエネルギーと緊迫感をもたらしてくれた。彼から学び、彼が俺たちに望むことや俺たちがやりたいことに慣れることができただけでもとても良かった」と続けたという。

ビエネミーOCはカンザスシティ・チーフスの攻撃コーディネーターとして5年間、比類ない成功を収めた後にコマンダースにやってきた。チーフス時代はヘッドコーチ(HC)アンディ・リードとクオーターバック(QB)パトリック・マホームズのコンビと共に、チームを得点で2回、ヤード数で3回、NFLの首位に導いている。ビエネミーOCがコマンダースに新しい空気をもたらす中で、一部でもそうした成功をもたらすことができれば、チームは大きな成長を遂げる可能性があると言えよう。

ビエネミーOCの新しいボスであるロン・リベラHCも、NFLで勝つために必要な文化を植えつけることに定評がある。それにもかかわらず、リベラHCはこの3年間、なかなか勝利に恵まれてこなかった。

コマンダースはリベラHCの在任中に一度も勝率.500以上でシーズンを終えたことがなく、前OCスコット・ターナーの下でオフェンスが得点で23位より良い成績を収めたこともない。コマンダースはリベラHCの就任前から問題を抱えており、2017年以降は毎年、異なるクオーターバックをシーズン第1週の先発に起用している。

今季、2022年ドラフト5巡目指名を受けたQBサム・ハウエルがシーズン初戦で最初のスナップを受ければ、コマンダースは7年連続で新しいQBを先発に据えてシーズン開幕を迎えることになる。昨季は19回しか投げていないものの、ハウエルはドットソンと同様に、ビエネミーOCがチームの立て直しを図る中で大きな役割を担うだろう。

ケガを抱えていたペンシルベニア州立大学出身のドットソンはルーキーシーズンに12試合しか出場していないが、キャッチ35回で524ヤード、タッチダウン7回を記録するなど、潜在能力を発揮した。

2年目を迎えた現在、すでにビエネミーOCが加わったことによる影響を感じているドットソンは、プロボウルに選出された経歴を持つWRテリー・マクローリンと素晴らしいコンビを組み、若手QBに必要なチャンスを豊富に与える可能性があると見られている。

かつてランニングバック(RB)としてプレーしていたビエネミーOCは、ランニングゲームで意のままに起用できるアントニオ・ギブソンとブライアン・ロビンソンという補完的なRBペアも擁している状態だ。

ワシントンにはピースがそろっている。そして、ビエネミーOCはチーフスでスーパーボウルを制する文化に貢献したときに学んだ有益なアプローチをすでに伝授している。

ビエネミーOCがリードHCやマホームズの影を捨て、その基盤を成果につなげることで正当な評価を得ることができれば、昨季に3チームがポストシーズン進出を果たしたNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区でコマンダースもチャンスをつかめるはずだ。

【RA】