チーフス会長兼CEOクラーク・ハントの母ノーマが逝去、享年85
2023年06月05日(月) 15:50カンザスシティ・チーフスの創設者である故ラマー・ハントの妻であり、現チーフス会長兼CEOクラーク・ハントの母であるノーマ・ハントが亡くなった。85歳だった。
チームが現地4日(日)に発表した声明で、ハント家はノーマが亡くなったことを公表している。
ハント家の家長だったノーマはパワフルな存在であり、チーフスおよび同じくハント家が所有しているメジャーリーグサッカーチームであるFCダラスの両方に深く関与していた。ノーマはリーグの歴史の中ですべてのスーパーボウルに参加した唯一の女性だ。今年2月にチーフスがフィラデルフィア・イーグルスと対戦した試合にも参加しており、チーフスはそこでフランチャイズ史上3度目のスーパーボウル制覇を成し遂げた。
ハント家の声明には次のように記されている。「思いやりがあり、寛大で、揺るぎない前向きさを持つ母は唯一無二の存在でした。母の人生に対する喜びと熱意は周りにも伝染するものでした。人を思いやることが大好きで、いつも励ましの言葉をかけていました。忠実な友であり、完ぺきな女主人だった母は、出会ったすべての人に自分の価値を感じさせ、安心させるという類まれな能力を持っていました」
「母は家族への献身を忘れず、家族のスポーツチームには強い情熱を注いでいました。AFLとNFLの合併から、メジャーリーグサッカーやワールド・チャンピオンシップ・テニス、北米サッカーリーグの結成、そしてシカゴ・ブルズへの出資に至るまで、母はすべてのステップで父ラマーのそばにいました。私たちが知る限り、母は父と匹敵するほどのスポーツへの愛情を持つ唯一の人です。自宅でも、世界中のスタジアムのスタンドでも、2人は共にそうした喜びを感じていました」
NFLコミッショナーのロジャー・グッデルも次のような声明を発表し、ハント家全員とノーマと知り合うことができたすべての人々に哀悼の意を表した。
「過去70年にわたってNFLで重要な存在だったノーマ・ハントの逝去に、NFLファミリー全体が深い悲しみを覚えています」
「幸運にも40年近く前にノーマと知り合った私は、彼女の温かさと優しさ、ラマーとのパートナーシップ、そして家族への誇りに、いつも心を打たれてきました。ノーマの家族意識は彼女がこよなく愛したチーフスの組織にも及んでいました。ノーマはチーフスとNFLの最も情熱的なファンの1人であり、ゲームのあらゆる側面を理解し楽しんでいました。彼女はチームと一緒にいることが大好きで、選手たちのことを“実在するスーパーヒーロー”と呼んでいました。最近、チーフスが勝利を収めた2つを含め、すべてのスーパーボウルに参加してきたノーマは、それを達成した唯一の女性です」
「ノーマのフットボールにおける役割は最近、“A Lifetime of Sundays(ア・ライフタイム・オブ・サンデーズ)”というふさわしいタイトルのドキュメンタリーで取り上げられました。NFLの歴史におけるノーマの地位を、チーフスの組織とリーグ全体はいつまでも覚えていることでしょう」
【RA】