QBゴフはラムズ時代よりもライオンズで「より良いQBになった」とキャンベルHC
2023年06月07日(水) 12:06デトロイト・ライオンズとの2シーズン目でクオーターバック(QB)ジャレッド・ゴフは予想外の活躍を見せた。
NFLでの7年目にゴフはパス成功率65.1%、4,438ヤード、タッチダウン対インターセプト比は29対7という素晴らしい成績を残している。オフェンスの活躍を中心に、ゴフ率いるライオンズは9勝8敗でレギュラーシーズンを終え、惜しくもプレーオフを逃したものの、2023年に向けて周囲の期待は久しぶりに高まっている。
チームの関係者を除いて、ほとんどの人はこの展開に驚いた。ヘッドコーチ(HC)のダン・キャンベルの考えでは、ゴフがNFLでの最初の5シーズンを過ごしたロサンゼルス・ラムズでプレーしていた時に比べて、スタッフが彼により多くの働きを求めたことが意外にも功を奏したという。
それに加えて、キャンベルHCをはじめとするコーチ陣の信頼が、成功するために必要な自信をゴフに与えたとのことだ。
「彼はわれわれになじみ、こちらのやりたいことにすごく慣れてきたと思う」と話し始めたキャンベルHCは次のように続けている。
「彼がどういう状態でチームに加わったかは周りも知っていて、それは決して簡単な状況ではなかった。トレードで違うチームに行くことになって、本人としてはわけが分からず、悪くないと思っていたプレーが実は評価されていなかったことに気づかされる。そこから新しいチームに加入して、今のわれわれのように新しいスタッフ、新しいオフェンスと一からやり直さないといけない。そんな状況でも彼はめげず、黙って仕事に打ち込み、できることを精一杯やってより良くなろうとした。その結果、彼は自信をつけることができ、その過程でクオーターバックとして成長できた」
「彼は前のチームにいた頃よりもいいクオーターバックになったと私は思っている。もっといろいろなことができるようになって精神的にも強くなった。2年前にプロテクションを教え始めた頃とは比べものにならないほど成長している。彼は真剣に取り組み、われわれが何をしているのか、どこに問題があるのか、何が問題なのかを実によく理解している。それは彼に上達してほしいと思っていた部分であり、本人も習得したいと思っていたスキルだ。彼がそれに取り組んだとことによって改善でき、それも役立っている」
ゴフはラムズをスーパーボウル出場に導いた2018年シーズンにキャリア最高の記録を残しており、2022年の結果はそれを超えるものではなかった。しかし、その数字は2018年にかなり近いもので、ラムズにいた時よりも周りに優秀な選手が少ない状態で残した結果となる。
ライオンズはゴフに対する世間の認識を多少なりとも変えることができた。2023年のドラフトで1巡目指名権を2つ手にしていたライオンズは、ゴフの代わりとなるクオーターバックを指名するのではないかとの見方もあった。ところが、ライオンズは2023年に向けて大きな信頼を寄せているゴフの新たなターゲットになりそうな2人の選手(ランニングバック/RBジャーマイア・ギブスとタイトエンド/TEサム・ラポルタ)を最初の34人の中から指名している。
新しく加わった選手たちは、2022年に1試合あたりのヤード数で4位につけたライオンズのオフェンスを率いるゴフにとって頼れる存在になるはずで、キャンベルHCのスタッフはゴフにその役割を任せることに抵抗はないようだ。
「彼らが実際にフィールド上で行っていたことよりも、もっと多くのことを彼には求めている」とキャンベルHCは述べている。「周知の通り、いいプレーもたくさんあったし、ディフェンスも素晴らしかった。だが、この2年間で彼と話したりプレーを見たりする中で、われわれは彼に多くのことを課したが、最終的に彼らがそれをやっていたかどうかは分からない」
コントロールを放棄することはゴフがより自由にプレーできることを意味し、そのやり方は2022年にうまくいったと言えよう。ライオンズは2023年にも同じような成功を収めたいところだが、今度はプレーオフ進出という大きな目標を掲げている。
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