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トレード要請のカーディナルスSベイカーが参加必須のミニキャンプに向けて合流

2023年06月13日(火) 09:32


アリゾナ・カーディナルスのブッダ・ベイカー【AP Photo/Darryl Webb】

アリゾナ・カーディナルスのセーフティ(S)ブッダ・ベイカーはトレードを要請しているからといって仕事に姿を現さないというわけではないようだ。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが現地12日(月)に報じたところによると、ベイカーは参加必須のミニキャンプを前にカーディナルスの施設に現れているという。

ベイカーはカーディナルスが新たな指導体制で将来に向けて舵を切るという決断を下したことを受け、2月にトレードを要請。彼が2020年に締結した現行契約はあと2年残っている状態だ。現在の契約では、2023年に基本給1,300万ドル(約18億1,268万円)、2024年に1,420万ドル(約19億8,001万円)を受け取ることになっている。『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によれば、ベイカーは年俸ベースで7番目に高い報酬を得るセーフティと位置づけられているとのこと。

2022年シーズンに、キャリア6年目にして4度目のタックル100回突破を成し遂げ、5度目のプロボウル選出を果たしたベイカーだが、低迷していたカーディナルスにとって信じられないほど困難だったシーズンにおいて、ケガとの戦いを余儀なくされていた。

キャリアの全盛期を迎えている27歳のベイカーは、カーディナルスの将来において重要なピースの1つだと見られている。ジェネラルマネジャー(GM)モンティ・オッセンフォートとヘッドコーチ(HC)ジョナサン・ギャノンを新たに迎え、クオーターバック(QB)カイラー・マレーの復帰時期が不透明となっている中、ベイカーの退団希望はチームの現状を多く物語っていると言えよう。

チーム公式サイトによると、月曜日に『Wolf and Luke(ウルフ・アンド・ルーク)』に出演したオッセンフォートGMは「私たちはこれからも話し合いを重ね、いつでもコミュニケーションを取れるようにしておくと思う。その点についてはブッダもその代理人も素晴らしい。今週を乗り越えて、自分たちの状況を確認するつもりだ」と語ったという。

カーディナルスが優勝争いに加わることが期待されていた3シーズンを経て、2023年シーズンは以前よりかなり期待値が低い状態で始まろうとしている。これを理解している可能性が高いベイカーは、高額の報酬を得るか、あるいは他の場所でより楽観的な状況を見つけるかの選択をすることになりそうだが、そうした中で新シーズンに向けた準備のプロセスを妨げたり、罰金を科されたりするようなことはしないつもりのようだ。

【RA】