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2022年シーズンを終わらせた胸筋断裂を「気が狂いそうになる」と振り返るスティーラーズのT.J.ワット

2023年06月21日(水) 10:24


ピッツバーグ・スティーラーズのT.J.ワット【AP Photo/Emilee Chinn】

2021年シーズンに記録的な活躍をしたT.J.ワットの2022年シーズンは、第1週のシンシナティ・ベンガルズ戦で胸筋を断裂したことによって、早くも横やりが入った。

ワットはその試合、ケガをするまではオールプロ級の活躍を見せ、バックフィールドに大混乱をもたらした。その後7試合を欠場し、残りのシーズンも自分らしさを発揮することはできなかった。シーズン9勝8敗のスティーラーズだが、ワットが出場した試合に限ると8勝2敗であった。

最近、ベン・ロスリスバーガーのポッドキャストに参加したワットは、ケガをしたプレーについてまだ自分を責めていた。

ワットは「この1年間、胸筋が厳しい状態だったのは間違いなかった。昨年、素晴らしいオフシーズンを過ごして、とてもいい気分でシーズンに臨むことができた。ベンガルズ戦では、とてもいいプレーができたと思う。でも、あのケガは仕方のないものだったんだ。俺がケガをしたプレーでも、時計は動いていたし、タイムアウトも使い果たしていた。第4クオーター。残り20秒くらいだったかな。ハンド・イン・ザ・フェイスのペナルティがあった」と話した。

「ジョー・バロウをロックしていたんだけど、腕が後ろに引っかかったみたいで。それで胸筋を断裂してしまった。あのプレーを何度も頭の中で再生したよ。もし、手を低くしていれば、顔に手が当たることはなかった。ほかにも、足を止めて彼を捕まえて、試合を終わらせるように倒していれば、胸筋は無事だったとかね。そんなことを考えていると、気が狂いそうになることが何度もあった」

ワットはシーズン中、万全な状態を維持するのに苦労し、わずかサック5.5回しか記録できなかったことを認めている。

彼は「復帰してすぐは、100%になることはなかった。これまで、肋骨を痛めたこともあったし、親指を痛めたこともあったから、それは小さいことではあったよ。俺にとっては、100%完全な状態になることができない、そういうシーズンの一つだったから、少しだけイライラしたね」とコメントした。

ワットは、オフシーズンを終えて気分は上々だという。

「ああ、今は最高の気分だよ。本当にそう思う。俺にとって素晴らしいオフシーズンだった。このリーグで長くプレーしていれば、そういう年や週があるものだし、それにどう対応するかが大事なんだ。だから、適応するのが楽しみだ」

ワットは、オフシーズンの補強がスティーラーズを2016年以来未勝利のポストシーズンへ引き上げるのに役立つと考えている。

ワットは「“今年こそ”という真の感覚を持つにはまだ早すぎると思う。”パッドをつけずに潰れているだけの男にはなりたくない”といつも思っているからね。まだ、みんなの個性がよくわかっていないんだ。でも、特に守備面では、俺たちの向かう方向性にとてもワクワクしている。それははっきり言えるよ。みんな飛び回っているし、とても楽しい。コミュニケーションも取れているし、話題となるようなプレーもたくさんできている。だから、今年は期待できるシーズンになるね」と語った。

スティーラーズのポストシーズンにおける最大の鍵は、ワットが万全な状態であり続けること、そしてケガで流れたシーズンの後、守備部門の年間最優秀選手のレベルに戻ることだろう。

【AK】