次のシーズンがクオーターバック（QB）ダック・プレスコットとダラス・カウボーイズにとって“運命の分かれ道”になると見ている人がいるのは無理もないことだろう。

結局のところ、カウボーイズは2年連続でポストシーズンに進出したものの、いずれもオフェンスの力が及ばず、サンフランシスコ・49ersに敗れたことで敗退を喫している。

プレスコットは昨季、キャリアで最も多い（そしてNFL内で最も多い）15回のインターセプトを喫した。また、ヘッドコーチ（HC）マイク・マッカーシーはチームを去った元攻撃コーディネーター（OC）ケレン・ムーアの後任としてプレーコールを引き継いでいる。そうした中で、重要な場面でより良いパフォーマンスを発揮しなければならないというプレッシャーが彼らにより大きくかかっているのは間違いないだろう。

しかし、それについて少し違った見方をしているプレスコットは、一歩下がって全体像を見れば、過去2シーズンからはポジティブな面をたくさん見てとることができると説明している。

『The Athletic（ジ・アスレチック）』のジョン・マチョタによると、プレスコットは『The Ticket（ザ・チケット）』で「12勝を挙げた2つのシーズンを今季に引き継ぎ、積み重ねることができるはず。自分のキャリアの中で、連続したシーズンが築き上げられていると感じると言えるのは初めてのことだ」と語ったという。

毎年のように前年度に最下位だったチームが首位に躍り出るようなことが起こるリーグでは、進歩が直線的なものであるとは考えられない傾向がある。この2シーズンでそれぞれ12勝以上を挙げたNFLチームがカウボーイズを含めてわずか2チームしかないことを踏まえると、それはより印象的だと言えよう。ちなみに、もう1つのチームはスーパーボウルチャンピオンのカンザスシティ・チーフスだ。

どちらのシーズンも不本意な結末で終えたとはいえ、その間に失敗よりも多くの成功を収めたことが2023年シーズンを迎えるにあたってチームの助けになると考えているプレスコットは、次のようにコメントしている。

「2021年までさかのぼると、俺たちは積み重ねてくることができた。あの年を築き上げたし、もう一度できるはず。それが成功するための最大のチャンスだと思う」

「やってみなきゃいけない。（重要な瞬間にいることが）どんな感じなのかを確かめなきゃいけなかった。それを経験したことで、俺たちは前よりずっと安心感を持って、細かい部分や、オフェンスやチームで起こった変化にエキサイトしている。俺はそれをワクワクしながら楽しみにしている」

【RA】