ニュース

QBジェイレン・ハーツの精神に感心するイーグルスOTレーン・ジョンソン

2023年06月28日(水) 10:34


フィラデルフィア・イーグルスのジェイレン・ハーツとレーン・ジョンソン【NFL】

クオーターバック(QB)ジェイレン・ハーツのデュアルスレットのダイナミズムは、対戦相手を混乱に陥れ、チームメイトに恩恵をもたらした。

しかし、オールプロのライトタックル(RT)レーン・ジョンソンの印象に強く残っているのは、24歳になりつつあるフィラデルフィア・イーグルスのスタークオーターバックの成熟度とリーダーシップだ。

ジョンソンは先日、スポーツラジオ司会者のジム・ロームに「彼の年齢であの成熟度を持っているのは特別だ。彼は仲間を奮い立たせるのがうまいね。彼の話には、さまざまな要素が含まれている。彼がどんどん成長していくのを見続けているよ」と話した。

イーグルスのQBとして疑問符がついていたハーツは、NFLのエリートプレーメーカーの一人として、瞬く間に頭角を現した。

ハーツが初のプロボウル入りを果たした2022年シーズンでは、3,701パスヤード、タッチダウンパス22回というキャリアベストを記録し、760ラッシングヤード、ラッシングタッチダウン13回でその記録を補完した。特に、ラッシングタッチダウンの記録はNFLの全ポジションで2位、QBの歴代記録としても2位だった。

キャリアを始めてわずか3シーズンのハーツは、すでに素晴らしい数値を残している。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、2022年シーズン、ハーツはスーパーボウルが始まってからの時代において、パサーレーティング(4位/101.5)とラッシングタッチダウン数でトップ5にランクインした最初の選手となった。また、2ケタのラッシングタッチダウンとレーティング100以上を記録した最初のQBでもある。シーズン連続でパス3,000ヤード、ラッシング700ヤード以上を記録したクオーターバックは、キャム・ニュートンとジョシュ・アレンのみだ。

ジョンソンは「彼はユニークな選手だ。俺は(マイケル)ヴィックやカーソン(ウェンツ)みたいに足を使うQBとの経験があるけど、ジェイレンも同じだね。相手のディフェンスの思考の中に入っていくんだ。ラインバッカー(LB)の動きを読み、カバレッジに影響を与える。試合の流れを大きく変えるんだ。だから、オフェンスラインの選手にとっては、とてもやりやすくなる。ディフェンスが正しいプレーをするのは本当に難しくなる」と話した。

フィラデルフィア・イーグルスの選手がAP通信NFL最優秀選手賞を受賞したことはない。ハーツは2022年シーズン、惜しくもカンザスシティ・チーフスのパトリック・マホームズに次ぐ次点に終わった。ハーツが昨シーズンのようなプレーを続ければ、間違いなく再びMVPの議論の頂点に立つだろう。

それでも、ジョンソンとチームメイトの心に響いたのは、ハーツの精神だ。

彼らが大学時代にチームメイトだったわけではないが、ジョンソンによると、ハーツの精神は大学時代に、2017年のジョージア大学とのナショナル・チャンピオンシップ・ゲームでハーフタイムにベンチに下げられたときに見て取れたという。トゥア・タゴヴァイロアが代わりに入り、クリムゾンタイドを勝利に導いたことで、ハーツは控えに追いやられた。ハーツは自分を取り戻すために、オクラホマ大学に移籍し、最終的にはイーグルスで控えの役割から正真正銘のフランチャイズQBとなった。

ジョンソンは「彼がどのように成長したのか、大学での自分の状況にどのように対処したのかが、物語っているような気がするね。彼は多くを語らなかったが、その行動で多くを伝えてくれた。練習でも、ウエイトルームでもだ」とコメントした。

今、ジョンソンとチームは、ハーツがチームをNFC(ナショナル・フットボール・リーグ)の連覇、そしてその先へと引き上げてくれることを期待している。

【AK】