滑りやすい芝生でイーグルスと対決したチーフスOラインは“恵まれていた”とDEグラハム
2023年06月28日(水) 10:39フィラデルフィア・イーグルスのディフェンシブフロント――チームとしての歴代最多サック記録にもう少しで到達しそうだったグループ――はスーパーボウル制覇に貢献するはずだった。
しかし、第57回スーパーボウルでは、カンザスシティ・チーフスのクオーターバック(QB)パトリック・マホームズに一度もサックを決められず、成果を残せないまま38対35で敗北。チーフスはこの事実を遠慮なく彼らに突きつけており、優勝パレードでは“0サック”とプリントされたTシャツを着ていた。
数カ月かけてこの敗北に向き合ってきたイーグルスのディフェンシブエンド(DE)ブランドン・グラハムは、足元の状態――チーフスのオフェンスだけではなく――に原因があったことを認めている。
最近、『Sports Take with Derrick Gunn & Rob Ellis(スポーツ・テイク・ウィズ・デリック・ガン&ロブ・エリス)』でインタビューに応じたグラハムは「ブロックを抜けるにはトラクションが必要で、俺たちは何度もスリップした」と明かした。「言い訳はしない。それが話題になっていたことを知っているだけ。自分たちが考えるのをちょっとやめようとしていたことでもあった」
「あのO(オフェンシブ)ラインは恵まれていたとでも言っておこう」
グラハムは常に自分の考えを隠すことなく語るタイプだが、その言い分には確かに一理ある。ステートファーム・スタジアムのフィールドは選手たちが直立状態を保つのに適したものではなく、試合後にも議論の的となっていた。
「映像を見てみると、スウェティ(DEジョシュ・スウェット)が足を滑らせなかったら、ストリップサックがあったかもしれないと思う場面がいくつかあった」と語ったグラハムはこう続けている。「特にファーストドライブで中央に向かって(トラビス)ケルシーに投げられたときはそうだったな。彼はあそこにいたのに滑ったんだ。俺たちは信じられなかった」
バッファロー・ビルズもシンシナティ・ベンガルズに敗れたディビジョナルラウンドゲームについて、同じような主張ができるだろう。その試合は雪が降る中、ニューヨーク州オーチャードパークにある芝生のフィールドで行われた。ビルズはそこで、多くの負傷者を抱えているベンガルズのオフェンシブラインを相手に1回のサックしか記録できていない。
とはいえ、2つのチームは同じフィールドでプレーしている。試合中に結果を出したければ、強みに頼るのと同じくらい、臨機応変に調整できるということが重要になるのだ。
簡単に言えば、イーグルスはマホームズが試合の後半に印象的な逆転劇を演出し、自分たちが手ぶらでフィラデルフィアに戻ることを防ぐのに十分な結果を残せなかったということだ。
「やっと映像を見たとき、俺は“なんてこった”っていう感じになった。でもほら、やっぱりあれはカンザスシティの手柄だ。愛しかない、分かるだろ。彼らもプレーしていたんだ。あのフィールドでな」とグラハムはコメントした。
イーグルスは2023年に再挑戦をし、グラハムもまたその旅に同行することになっている。彼らはNFLで最大の舞台に戻ることを望んでいるはずだ。次に靴ひもを締める時が来たら、彼らは以前よりも長いスパイクを選ぶかもしれない。
【RA】