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ケガで短縮された昨季を経て筋肉を増強することを目指すタイタンズWRフィリップス

2023年07月04日(火) 11:27


テネシー・タイタンズのカイル・フィリップス【NFL】

ケガで短縮されたルーキーシーズンからの復活を目指しているテネシー・タイタンズのワイドレシーバー(WR)カイル・フィリップスは、キャリアを開始してから1年が経過した現在、すでに見方が変わってきていることを実感している。

チーム公式サイトによると、フィリップスは「新人として入った去年は、本当に緊張していた。新しいチームで知らない人ばかりだったからな。今はだいぶ違う感じ。コーチたちとも、周りのみんなともだいぶ打ち解けてきた。何を期待すればいいのか、前よりもっと分かっている。だから、前よりもっと楽しくなった」と話しているという。

A.J.ブラウンとフリオ・ジョーンズの退団に伴い、新人でありながらスナップ争いに加わることになったフィリップス。シーズン開幕早々、オフェンスとカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)時代に得意としたスペシャルチームの両方で出場機会を得た。

2022年ドラフト5巡目指名を受けたフィリップスは、タイタンズのシーズン初戦にあたるニューヨーク・ジャイアンツ戦にて、初めてのタッチで46ヤードのパントリターンを決めたほか、レシーブ6回で66ヤードと、レシーバーの中でトップの成績を残したことで一躍脚光を浴びている。しかし、間もなくして肩とハムストリングのケガにより戦線離脱を余儀なくされたフィリップスは、わずか4試合に出場したのちに故障者リザーブ(IR)に置かれた。

デビュー戦のスタッツはフィリップスのポテンシャルを示すものだったが、本人はその限られた成績に満足していない。今年9月までに身体の調子を取り戻し、選手として成長し続けたいと考えているフィリップスはこうコメントしている。

「あまり頻繁に負傷することはないんだけど、そうなってしまったし、今は道からそれている。そこから得られるものを得て、成長し、学ぶことができた。このオフシーズンは健康的に体重を増やしてオフェンスを学び、コンディショニングをしてルートランニングに取り組み、新しいチームメイトに慣れることに専念してきた」

フィリップスのオフシーズンにおけるトレーニングの大部分は、体づくりに重点が置かれていた。筋肉を増強することで、より多くのヒットに対応できるようになり、ケガによる大幅なタイムロスを避けられるようになることが期待されている。

「いい具合に体重は増やしたいけど、機敏さとスピードは失いたくない。この調子で続けていくつもり。ただ着実にやっていくだけさ」とフィリップスは強調した。

フィリップスは2023年に再びリターナーを務めることがすでに期待されているが、特にワイドレシーバー陣の層に問題がある中で、2年目のシーズンに健康を維持できれば、定期的にプレーする機会が格段に増える可能性がある。

2022年にタイタンズのワイドレシーバーとしてトップの成績を収めたロバート・ウッズが今年3月にヒューストン・テキサンズと契約したため、タイタンズに戻ってくるワイドレシーバーの中で昨季に100レシーブヤード以上を記録したのは、2022年ドラフト1巡目指名を受けたトレイロン・バークス(444ヤード)と、ニック・ウェストブルック(397ヤード)だけとなる。

バークス、ウェストブルック、フィリップスのほかに、今オフシーズンに加入したWRクリス・ムーアもいるが、こうした選手たちの後ろに控えているのは、ルーキーや重要なスナップに出場したことのない選手ばかりだ。

短縮されたルーキーシーズンから前進する機会に恵まれたフィリップスは、ブレイクアウトを果たすことを目指しているシーズンに向けてのモチベーションとして、あまり目立っていない存在だという立場を利用しようとしている。

「もしかしたら俺は忘れられた存在なのかもしれないけど、そんなことは気にしていない」と語ったフィリップスは次のように続けた。「俺はやるべきこと、つまりはこのオフェンスを学び、新しいチームメイトのことを知り、日々良くなっていくことに集中している」

【RA】