2023年シーズンに10回以上のサックを記録することを目指すベンガルズDEハバード
2023年07月10日(月) 13:40昨シーズン、シンシナティ・ベンガルズのディフェンシブエンド(DE)サム・ハバードはワイルドカードラウンドで98ヤードのファンブルリターンタッチダウンを決めたことでチームが宿敵ボルティモア・レイブンズを下すのに貢献し、クイーンシティとNFLの伝説にその名を刻んだ。
しかし、ハバードはキャリア6年目にあたる2023年シーズンを迎えようとしている中で、より高尚な目標を掲げている。
チーム公式サイトによると、ハバードは先月に「自分の最大で唯一の目標はスーパーボウルで勝つこと。身体的には、これまでのキャリアの中で、ダントツでいい感じだ」と話していたという。
ベンガルズはこの2シーズン、タイトル獲得まであと一歩のところまで迫っていた。第56回スーパーボウルではロサンゼルス・ラムズに惜しくも敗れ、昨季のAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)タイトル戦では因縁の相手であるカンザスシティ・チーフスに惜敗した。しかしながら、ハバードとクオーターバック(QB)ジョー・バロウ率いるベンガルズは一度もスーパーボウル制覇を果たしていない。
個人的な観点で見ると、ハバードが躍進を遂げる日も近いと言えよう。ベンガルズから2018年ドラフト3巡目指名を受けたシンシナティ生まれのハバードは、2年前にすでに2025年までの4年4,000万ドル(約57億1,160万円)の契約延長に合意している。とはいえ、ベンガルズのパスラッシャーは2023年にもう一段上のレベルに到達できると感じているようだ。
ハバードは自身のサック記録について「2021年はプレーオフも含めて2ケタだったけど、レギュラーシーズンで2ケタを達成したい」と語っている。「惜しいところまではいっている。去年はふくらはぎの肉離れに見舞われるまでは良いペースだったのに・・・それからはペースが落ちてしまった」
2022年シーズン、ふくらはぎのケガで1試合のみ欠場を余儀なくされたハバードは、サック6.5回という成績だった。キャリアハイは2019年シーズンにマークした8.5回で、5年間のキャリアでは通算で30.5回を記録しており、その間の成績としてはリーグ内39位につけている。
ここ数年、ハバードはベンガルズのトップエッジマンとしてDEトレイ・ヘンドリックソンの陰に隠れていた。フリーエージェント(FA)として大型契約を結んだヘンドリックソンはベンガルズに加入した初年度の2021年シーズンにサック14回を記録している。
単一シーズンのサック数でチーム内トップの成績を収めたことはないものの、ハバードはNFLでもトップクラスのランディフェンダーと見なされており、2022年には『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』のランディフェンスグレードでキャリア最高の77.1という評価を受けている。
ウォルター・ペイトンNFL年間最優秀人物賞にノミネートされたことのあるハバードは、“ファンブル・イン・ザ・ジャングル”という愛称で親しまれている、昨季のワイルドカードラウンドで決めた素晴らしいタッチダウンにより、すでにベンガルズの伝説的な存在となっている。しかし、この2年のオフシーズンで膝とふくらはぎのケガに対処し、メンタル的にも身体的にも健康であることに集中しているハバードは、次に起こることが待ちきれないようだ。
「核となる鍛錬、1週間のルーティン、寒冷暴露、サウナ、栄養摂取。あらゆる面が少し良くなっている」と強調したハバードは「すべてをまとめる準備はできている」と続けた。
【RA】