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2021年がおそらく最後の年だったと振り返る元シーホークスと49ersのCBシャーマン

2023年07月10日(月) 14:29

シアトル・シーホークスのリチャード・シャーマン【AP Photo/Rick Scuteri】

コーナーバック(CB)リチャード・シャーマンは昨年、『Amazon Prime Video(アマゾン・プライム・ビデオ)』の『Thursday Night Football(サーズデーナイトフットボール/TNF)』の解説チームに加わった際、公式に引退を宣言していない。

シャーマンは最近のポッドキャストでも引退を発表することはなかった。とは言え、大げさな演出や過剰な劇的表現はなかったにしろ、5回のプロボウル出場経験を持つシャーマンはプレーのキャリアにピリオドを打ったかのように見える。

フィラデルフィア・イーグルスの右タックル(RT)レイン・ジョンソンとのインタビューの中で、シャーマンはフィラデルフィアのワイドレシーバー(WR)デボンタ・スミスをカバーしようとしている最中に何かがポキッと鳴る音を聞いて、2021年が自分のキャリアの最後のシーズンだったと自認したというエピソードを語った。

「デボンタがカムバックルートを走った時、彼を押さえ込んでいた。“一瞬で彼を止められる、全然楽勝だ”と思っていた。でも彼が止まった瞬間、俺も止まろうとしたら、股関節全体が“ポキポキ”と鳴って、“うわ、大変だ”ってなったんだ。それからは“彼にはパスしないでくれ”って祈りながら、彼をマークしようとして、彼を追いかけ回していた」と言うシャーマンはこう続けている。

「コーチがサイドラインから私を見て、“交代するか?”って聞いてきた。“ああ、でも相手がハリーアップオフェンスを仕掛けているから”って思って、身を引いたんだ。その瞬間、“これがたぶん最後の年だな。今の若い選手たちには太刀打ちできない”って感じたよ」

シャーマンとジョンソンは選手が体調管理をどう行い、シーズンが重ねられるごとにその方法がどう変わるかについて語り合った。それでも、シャーマンがさりげなく「これがおそらく最後の年」と述べたことは、彼がこれからはフィールド外の放送やポッドキャストの世界で常に注目される存在となることを示しているように思える。

2021年、当時33歳だったシャーマンは、ケガ人が多いバッカニアーズのディフェンシブバック(DB)陣に加わったが、チーム加入後3試合目で前述の股関節とハムストリングのケガに見舞われる。シャーマンはその後、第6週のスミスとジョンソンがいるイーグルス戦以降、たった2試合と23プレーしか出場することができなかった。

シアトルで声高に主張し、勝負にほぼ無敵のコーナーバック(CB)だったシャーマンは、シーホークスの”Legion of Boom(リージョン・オブ・ブーム)”と呼ばれた強力なDB陣の中心人物で、チームが連続でスーパーボウルに進出し、第48回大会でチーム初のスーパーボウル制覇を遂げるための原動力となった。

シアトルでの7シーズンが終わった後、シャーマンはサンフランシスコ49ersでの3シーズンを経て、経験豊富なベテランとして自身のキャリアを再活性化させ、(おそらく)2021年にバッカニアーズでキャリアを終えた。

現役を引退した様子のシャーマンは、殿堂入りの候補者となるだろう。シャーマンの実績は、144試合出場、5回のプロボウル選出、3回のオールプロ選出、殿堂入り 2010年代チームへの選出、タックル495回、パスブロック116回、インターセプト37回となっている。

もちろん正式な発表ではないが、偉大な選手の一人が最後のプレーをしたようだ。

【KO】