足首の状態は“良好”だとチーフスQBマホームズ
2023年07月19日(水) 13:39パトリック・マホームズはNFLでのわずか6シーズンで、ほとんどのクオーターバック(QB)が夢見るような偉業をすでに成し遂げている。しかし、昨季にスーパーボウル制覇を成し遂げた後も、カンザスシティ・チーフスのスターQBは満足した様子を見せていない。
チーフスのクオーターバックと新人選手がトレーニングキャンプに集合した現地18日(火)、マホームズはディフェンディングチャンピオンとして勢いを加速させるようチームに呼びかけた。
火曜日、マホームズはセントジョセフにあるミズーリ・ウェスタン州立大学で「今年の課題は、いかに積み上げ続けられるかだと思う」と報道陣に話している。「昨季のスーパーボウルで勝ったのはもちろん素晴らしいことだけど、うちにはまだ若手も多いし、どんどん良くなっていきたいと思っている。AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)を見渡しても、みんな良くなっている。だから、去年成し遂げたことに満足せずに、次のステップに進めるかどうかを見極めながら、どんどん強化していきたい」
チーフスの次のステップはスーパーボウル連覇だろう。以前に一度、マホームズ率いるチーフスはすでにその偉業に挑戦している。しかし、2020年シーズン当時は元QBトム・ブレイディ率いるタンパベイ・バッカニアーズに大敗を喫した。NFL史上、スーパーボウルで連覇したフランチャイズは7つしかなく、それはブレイディ率いるニューイングランド・ペイトリオッツが約19年前(第38回スーパーボウル、第39回スーパーボウル)に達成したのを最後に実現していない。ピッツバーグ・スティーラーズはこれまでに2回(第9回と第10回、第13回と第14回)それを成し遂げている。
2022年シーズン、キャリアで2つ目のスーパーボウルリング獲得を目指していたマホームズは、シンシナティ・ベンガルズと対戦したAFCチャンピオンシップゲームでハイアンクルスプレインを抱えたままプレーした。その試合で、27歳の天才パサーはケガに耐えながら、試合終了間際に勝敗を分けるファーストダウン更新に向けて疾走。また、第57回スーパーボウルでも、後半に見事な逆転劇を演出した。
スーパーボウルMVPに2度輝いたマホームズはトレーニングキャンプでの練習が来週から始まろうとしている中で足首の状態が“良好”だと話している。
マホームズは足首について「OTA(チーム合同練習)に入ったときは、走ったりカットしたり、そういうことをするのは少しためらっていたと思う」と語り、こう続けた。「でも、ミニキャンプやOTAの後半に近づくにつれて、足首に自信を取り戻した。今はたくさん走るつもりはないけど、特にハーフ・ガサーでは何度もその状態を試すことになるだろう。準備は万全に整えるつもりだし、今は良い状態にあると思う」
当然ながら、AFCの他チームもチーフスの成功に遅れを取らないよう、それなりの努力をしてきた。ここ数年、優勝候補になっているバッファロー・ビルズやベンガルズのようなチームがロースターを強化し、ニューヨーク・ジェッツが全力を尽くしてQBアーロン・ロジャースを迎え入れたほか、ボルティモア・レイブンズはQBラマー・ジャクソンのためにオフェンスを刷新している。チーフスは2023年の戦いに備えており、マホームズも挑戦する準備ができているようだ。
夏の真っ只中にマホームズに新たな試練を与えるのは、チーフスのヘッドコーチ(HC)として11年目のシーズンを迎えるアンディ・リードに他ならない。
マホームズはリードHCについて「彼は毎日のように、新しい方法で俺に挑戦を仕掛けてくる」とコメントしている。「俺はいつも、オフェンスをマスターしているとか、彼が何を考えているのか常に分かっているような気がしていたんだけど、彼はそんな俺に対して意表をつくことをするんだ」
「彼は決して現状に満足することを許してくれない」
チーフスがNFLで最も新しい正真正銘の王朝になるかどうかの瀬戸際に立たされている中で、マホームズは2023年に何をすべきかをよく理解している。過去4回のスーパーボウルで2回優勝(3回出場)していることから、チーフスはすでにそう称されるのにふさわしいチームだと言う人もいるだろう。しかし、2連勝すれば、それに対する反論はすべてなくなるはずだ。
「スーパーボウルに行くチャンスはあると常に確信しているけど、それがプロセスであることは理解しているし、簡単ではないことも分かっている」と強調したマホームズは「うちにはやる気のある選手がたくさんいると思うし、これからもそうありたいと思っている。俺たちはレガシーを築けるような特別なグループになりたいし、いいメンバーがそろっていると俺は思っている。さあ、外に出てやってみようか」と続けている。
【RA】