ニュース

ハケット時代のブロンコスを非難し、当時と正反対のことをすると誓うペイトンHC

2023年07月28日(金) 14:03


デンバー・ブロンコスのショーン・ペイトンHC【AP Photo/David Zalubowski】


デンバー・ブロンコスは前ヘッドコーチ(HC)ナサニエル・ハケットの下で不振に陥った2022年シーズンを経てショーン・ペイトン時代を迎えている。

今年からブロンコスのヘッドコーチを務めているペイトンHCの目標は、これまでにロンバルディトロフィーを3つ獲得したフランチャイズを再調整することだ。

ペイトンHCは『USA Today(USAトゥデイ)』のジャレット・ベルに「昨シーズンにやっていたと聞いていることとは正反対のことをしている」と明かしている。

スーパーボウルでの優勝経験があるペイトンHCは、決して遠回しな言い方をしない人物だ。今回も、特にスタークオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンについて、以前のスタッフと、ハケットの監視下で彼らが許していたことを直接的に非難している。

ペイトンHCはベルに次のように語った。「その周りには多くの汚れがある。トレーニングルームやミーティングルームで許されていたこと、容認されていたことに20の汚れた手が関わっていた。オフェンスにもね。ハケットのことは知らない。多くの人の手が汚れていた。ラッセルだけじゃない。彼はただひっくり返ったんじゃない。まだやれる。彼は壁にぶつかっただって? 違う、彼らがプレーを決められなかったのだ。彼らは攻守両面で、スナップ前のペナルティがリーグで29位だった」

昨年、ブロンコスを飛躍させるはずだったウィルソンは、あらゆる面で苦戦を強いられ、プロとしてのキャリアで最悪のシーズンを経験した。ペイトンHCはその悲劇がすべてQBの責任にならないよう注意しており、「彼にはまだ余力が残っている」と話している。

その代わりに、ペイトンHCはウィルソンの移籍初年度に許されていたことについてブロンコスのコーチや幹部――現在のジェネラルマネジャー(GM)ジョージ・ペイトンを含む――を非難。ウィルソンのパーソナルコーチが施設を出入りしていたことについては、自分が指揮を執っている間は二度と起こらないとすでに誓っている。

ペイトンHCはウィルソンについて「あれは彼のせいではない。それを許した親が悪いんだ。彼に罪があるのではなく、ヘッドコーチやGM、社長、そしてそれを見ていたすべての人々に罪がある」と強調した。

また、ペイトンHCは「だが、全員の手がちょっと臭うのだ。ラッセルだけじゃない。オフェンシブラインが良くなかった。NFL史上最悪のコーチングの1つだったかもしれない。それくらいひどかった」とつけ加えている。

仕事の習慣を重視することでブロンコスを立て直しているということを説明する中で、ペイトンHCはハケットの現所属チームであるニューヨーク・ジェッツについても非難している。

「NFLのチームや組織が恥をかくようなことは滅多にない」と述べたペイトンHCはこう続けた。「それがここで起こった。オフシーズンに勝つためにあまりにも多くの時間を費やしたこと――PR、派手さ、物々しさ、騒々しい動き、その他もろもろ――に関しては、彼ら自身の責任でもある」

「私たちはそういうことを一切していない。今年、ジェッツはそうした。見ただろう。ハードノックスも、すべてだ。私にはどうなるか分かる。(ワシントン・コマンダースの元オーナー)ダン・スナイダーがドリームチームを結成したときのことを思い出してほしい。(2000年当時)私は(ニューヨーク)ジャイアンツにいた。若手のコーチとしてね。そのとき“どうやって彼らと競争するんだ? あっちにはディオン(サンダース)がいる”と思っていた。あのチームは8勝とかそのくらいだったんじゃないかな。だから聞いてほしい・・・ただ仕事に打ち込むだけだ」

『The Associated Press,(AP通信)』によれば、ジェッツのヘッドコーチ(HC)であるロバート・サラーは当初から予定されていた記者会見の場で、ジェッツ、もしくはハケットに対するペイトンのコメントを取り上げると話したものの、メッセージは1つだけだった。

サラーHCが「ヘイターがいないなら、人気がないってことだ。どうぞやってくれ」と話したと、『SNY TV』が伝えている。

木曜日にはさらに、ベテランオフェンシブラインマン(OL)ビリー・ターナー(昨シーズンにブロンコスでプレーし、先週にジェッツと契約)がペイトンHCへの不満を示し、『Instagram(インスタグラム)』で現ブロンコスHCのことを“どうしようもないやつ”と表現した。

『DenverSports.com』によれば、ターナーは「どうもトレーニングキャンプが始まって、今季に待ち構えているものを知った衝撃を和らげたいやつがいるみたいだな」とつづったという。

ブロンコスはシーズン第5週にジェッツを迎え撃つ。どうぞポップコーンのご用意を。

AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区でプレーし、2015年以来地区優勝を果たしていないブロンコスは、さらに強敵の多いカンファレンスの中で最下位から抜け出すために、困難な戦いに直面するだろう。しかし、ペイトンHCは今もひるんでいない。

「ここがプレーオフに出るチームじゃなかったら、私は怒るよ」とペイントンHCは語った。

【RA/A】