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マット・パトリシアと“腹を割って話した”と語るイーグルスCBスレイ

2023年07月31日(月) 11:16


フィラデルフィア・イーグルスのダリウス・スレイ【AP Photo/Chris Szagola】


フィラデルフィア・イーグルスのコーナーバック(CB)ダリウス・スレイと新たなシニアディフェンシブアシスタントのマット・パトリシアとの間の過去の関係は、どうやら水に流され、彼らはともにスーパーボウルを目指すことを願っているようだ。

現地28日(金)、スレイは「彼とは腹を割って話し合ったよ」と記者たちに話した。

「俺たちは完全に理解し合っている。どちらも勝つことを望んでいる。彼は俺が成長するのを助けるためにここにいる。彼もコーチとして成長したいと思っているから、今は上手くいっているよ」

2人の間にあった確執は、デトロイト・ライオンズで一緒だった日々にさかのぼる。マット・パトリシアがライオンズのヘッドコーチ(HC)に就任した2018年、スレイは前年に初めてプロボウルに選出され、6年目を迎えたところだった。

2人が衝突したにも関わらず、スレイはさらに2回のプロボウルに参加し、ディフェンスを重視するコーチの下で、チームのベストカバーコーナーとしての地位を確立したが、ライオンズが彼を2019年3月にイーグルスにトレードした時に、その関係は終わりを告げた。

2人の道が分かれて以降、スレイは比較的に大きな成功を収めている。スレイは2021年にリーグトップのディフェンシブタッチダウン2回を記録して再びプロボウルに選ばれ、スーパーボウル出場を果たした昨年は被得点で8位、被獲得ヤードで2位のイーグルスのディフェンスの一員として、再度プロボウルに名を連ねた。

一方のパトリシアは、ライオンズでさらに1シーズンを過ごした後、以前に守備コーディネーター(DC)として活躍していたニューイングランド・ペイトリオッツに戻った。パトリシアは2021年にペイトリオッツのアシスタントヘッドコーチを務め、2022年にはオフェンシブラインコーチとシニアアドバイザーとしてプレーを指示。この実験的な役割はうまくいかず、1年前のルーキーシーズンで前途有望だったクオーターバック(QB)マック・ジョーンズ率いるオフェンスを沈黙させた。

この予想外の再会と関係修復が実現するには、オフシーズンにいくつかの紆余曲折が必要だった。

スレイはフリーエージェント開始日である3月15日の5日前に、トレードを求める許可を得た。スレイはその後、フリーエージェントがオープンした朝にリリースされる予定だったが、代わりに新たな3年契約を結び、2023年のキャップナンバーを減らして滞在を延長している。

1カ月後、イーグルスはシニアディフェンシブアシスタントとしてパトリシアを迎えることに焦点を当て、その一環としてスレイに連絡を取った。

「オフシーズン中に俺たちの関係について話した」とスレイは振り返り、次のように続けている。

「彼らが電話をかけてきて、俺は“それでいいよ”って言ったんだ。だって俺は組織のためにベストなことをしたいからさ。俺はいつもみんなに言ってる。“俺たちは借り物の席に座っている。永遠にこの席にいる者なんていない”って。だから俺は言ったんだ。“組織のためにベストなことをしてくれ”と。そして彼らが、俺がそれで大丈夫かどうかを聞いてきたから、僕はイエスと答えた」

今、スレイとパトリシアが再び同じ陣営に立つこととなり、物語は和解から勝利へと向かって進んでいく。

彼らはともに、イーグルスがNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)王者の座を守る上で重要な役割を果たすことができる、と示唆する経歴を持っている。

スレイはNFLでの10年間でインターセプト26回とパスブロック133回を記録。そして、パトリシアは最近は成功していないが、2012年から2017年までのペイトリオッツのDCとしての6年間で、彼が指導したディフェンスのスコアがトップ10位以外にランクされたことは一度もない。

ライオンズの時とは違い、イーグルスは2人が一緒になれば成功がさらに増すと信じている。

「2人で話すためには多くのことが必要だったけど、うまくやれたよ」とスレイはコメントした。「毎日コミュニケーションを取り、毎日話す。なぜなら、結局のところ俺たちは勝ちたいからだ。それが彼の最大の目標であり、俺の最大の目標だ。だから、これからも築き上げていくつもりだ」

【KO】