序盤にインターセプトを喫するも復帰を喜ぶドルフィンズQBタゴヴァイロア
2023年08月21日(月) 22:45現地19日(土)、マイアミ・ドルフィンズのクオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロアはドルフィンズがヒューストン・テキサンズに28対3で勝利した試合でプレシーズン初出場を果たした。タゴヴァイロアは不安定なスタートを切ったものの、2022年シーズンに苦しんだケガから復帰し、力強い印象を残している。
この日、ドルフィンズの最初のプレーでタゴヴァイロアは走りながらパスを投げたが、テキサンズのラインバッカー(LB)デンゼル・ペリーマンにインターセプトされるという、あまり理想的な出だしとはいかなかった。
しかし、ドルフィンズのディフェンスは強固で、テキサンズを第4ダウンで止め、オフェンスにボールを返すと、オフェンスは93ヤードを進めてこの試合の最初のタッチダウンを決めた。この14プレーのドライブで、タゴヴァイロアは6回中5回のパスを成功させ、61ヤードを獲得、その過程で5人のレシーバーにパスをつないだ。
チームの公式発表によると、ドルフィンズのヘッドコーチ(HC)マイク・マクダニエルは試合後、「あれほど長くプレーするとは思っていなかったが、試合前に彼(タゴヴァイロア)に、もし逆境に立たされたら、それを乗り越えろ、と言った。私にとっては“よし、完璧だ。さあここからどうする?”という感じだった。プレシーズンとは、まさにそのためにある。だからこそ、誰かにプレーしてもらいたいんだ。彼(タゴヴァイロア)がそれをやり遂げてくれて嬉しい」と語ったという。
「でも、もっと重要なことは、チームが動じなかったことだ。ディフェンスの守るフィールドはかなり短かったけれど、守備がしっかりと立ち向かい、チームを無失点に抑え、そこからオフェンスが前進していく姿は、ディフェンスの頑張りでどれだけ勢いが変わるかを示すものだった。チームの対応には満足している」
タゴヴァイロアが試合中に調整するのを見る興奮とともに、何度か大きなヒットを受けながらも、タゴヴァイロアがケガなく試合を終えたのも幸いだった。
タゴヴァイロアは2度の脳震とうプロトコルの期間により、2022年シーズンの出場機会を制限され、レギュラーシーズン4試合を欠場し、ドルフィンズがポストシーズン進出を逃した上、将来の頭のケガの可能性が懸念された。
タゴヴァイロアは昨シーズンの脳震とうを踏まえて、オフシーズンのワークアウトプログラムに新たな要素を加え、特に1試合に何十回もタックルされる場合に重要なスキルである、体を守りながら安全に倒れることを教える柔術のテクニックを練習している。タゴヴァイロアはその準備を土曜日に初めて試合で実践し、良い結果を残した。
「タックルにどのように対応するかだ」とコメントしたタゴヴァイロアはこう続ける。「フットボールはフィジカルスポーツだ。タフだ。ヒットされることもグラウンドに倒れ込むことも全て予想していた」
タゴヴァイロアが健康でいられれば、ドルフィンズのオフェンスは急上昇する。昨シーズン、タゴヴァイロアがフィールドにいる間、彼が率いるオフェンスはリーグで最も強力なものの1つだった。その相性の良さとビッグプレーを決める力は土曜日にも発揮され、タゴヴァイロアの夜が明けた後も、オフェンスはバックアップQBスカイラー・トンプソンを中心に得点を重ね、試合終了までには398ヤードを記録している。
タゴヴァイロアは次のように話した。
「本当に最高だった。再びフィールドに出るときに普段感じるあらゆる感情が湧き上がってくる。ドキドキして、早く出たいという気持ち、いろいろな思いが頭をよぎるんだ。でも実際にフィールドに出て、チームメイトと一緒にプレーをコールし、ハドルで仲間意識を持てるのは本当にいい気分だと思った。すべてのことがうまくいくわけではなく、困難に直面することもあったけれど、仲間たちがどう反応するかを見るのはすごくよかった」
【KO】