パスゲームでの役割増を受け入れるブラウンズRBチャッブ
2023年08月23日(水) 12:58ランニングバック(RB)ニック・チャッブのクリーブランド・ブラウンズにおける立ち位置は、負荷に耐え、タックルを打ち破る要となる存在というものだった。
その仕事のほとんどは地上で行うものだ。しかし、2023年にはその範囲が空中へと広がるかもしれない。
トレーニングキャンプとプレシーズンの間、チャッブがパスゲームに参加する機会が増えている。クオーターバック(QB)デショーン・ワトソンがキャンプにフル参加していることが有利に働いている中で、ブラウンズはシーズン初戦からディフェンスを攻略する新たな方法を見つけたいと望んでいるようだ。
自分がパスゲームに参加することでブラウンズ攻撃陣はどう変わるのかと質問されたチャッブは「そうなるだろうな。俺が試合に出た場合に何をするかは分からない。去年はほとんど第1ダウンと第2ダウンでプレーしていたから、自分たちがこれからすることに関するアイデアは出した。でも、今年は俺がもっと多くの仕事をすることで変わるといいな」と答えている。
チャッブが初めてパスキャッチを行うランニングバックとしての成長に力を入れ始めたのは2019年のトレーニングキャンプであり、当時はワイドレシーバー(WR)オデル・ベッカムやジャービス・ランドリーが所属していたオフェンスにおいて、QBベイカー・メイフィールドのターゲットとしてレップスに参加した。しかし、そのシーズンが終わると、彼の取り組みはほとんど水の泡となっている。その後の3年間、チャッブはレシービングオプションとしてわずかな機会しか得られていない。
カリーム・ハントがチームを去り、若手のジェローム・フォードがケガからの回復を目指している現在、ブラウンズはチャッブのさらなる活躍を必要としているだろう。チャッブは責任が増えることを軽視しながらも、その挑戦を受け入れている。
「そうでもないよ。俺の後ろにいる選手たちが毎日、スタンプコーチ(スタンプ・ミッチェル、RBコーチ)と一緒にここでの練習でしっかり準備しているのは知っている」と語ったチャッブはこう続けた。「だから、もし何か起きても、みんなは準備が整った状態でこのチームのために戦い、プレーしてくれるだろう」
ヘッドコーチ(HC)ケビン・ステファンスキーの昨年のプレーコールに関して、チャッブはクリーブランドで論争の火種となっていた。ステファンスキーHCがチャッブに20回以上のランをコールした試合でブラウンズは5勝1敗だったものの、キャリー20回以下の試合では2勝9敗という結果だったのだ。
チャッブにより多くボールを渡すのは単純なことのように思えるかもしれないが、相手ディフェンスはこの強みにかなり早く対応している。また、ブラウンズはチャッブをパスキャッチャーとして起用していなかったため、フィールドにいるときにチャッブはボールキャリアーかパスブロッカーという役割のどちらかを主に担っていた。
本人が説明しているように、チャッブをパスゲームに加えれば、ブラウンズのプレーは予測しにくいものになるだろう。それに加え、今季はワトソンをシーズン第1週から出場させられるため、ブラウンズは昨季にパスで22位、トータルで14位となったオフェンスを改善できるはずだ。
チャッブはブラウンズのオフェンスについて「NFLで最高のオフェンスになる可能性を秘めていると思う」とコメント。「それは毎日実行すること、アライメント、アサイメント、プレーの速さ、そしてスマートさにかかってくる」
どうなるかは分からない。だが、チャッブは全力を尽くしている。
「何が必要でも、俺はワクワクしている」とチャッブは強調した。
【RA】