体形を批判したアナリストに「俺の名前を口にしないでもらいたい」とドルフィンズQBタゴヴァイロア
2023年08月24日(木) 14:27マイアミ・ドルフィンズのクオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロアは日ごろ、公の場でのコメントは控えめで、メディアに対しても慎重に言葉を選ぶことが多いが、あるアナリストの最近の発言が、意外にもその逆鱗(げきりん)に触れたようだ。
NFLで13年間にわたってディフェンシブバック(DB)としてプレーした『ESPN』のライアン・クラークが最近、トレーニングキャンプでの姿からタゴヴァイロアの体形が整っていないように見えると指摘した。さらに、タゴヴァイロアがこのオフシーズンに肩から手首にかけて腕全体に新しいタトゥーを入れていることから、タトゥーに時間を費やしすぎたせいではないかとも発言している。
クラークのコメントについて聞かれたタゴヴァイロアは、普段の物腰の柔らかさからはかけ離れた口調で予想外の反撃をした。
「俺の名前を口にしないでもらえるとありがたい。そう言いたいね」とタゴヴァイロアは現地23日(水)に記者たちに答えている。
ピッツバーグ・スティーラーズの一員として第43回スーパーボウルを制したクラークがタゴヴァイロアについて意見を述べたのは、『ESPN』の“NFL Live(NFLライブ)”で先週末のヒューストン・テキサンズとのプレシーズンゲームにおけるタゴヴァイロアのパフォーマンスについて話していた時のことだった。
「タゴヴァイロアが何を怠ったかを教えてやろう。彼はジムに行っていない。賭けてもいい。代わりにタトゥーパーラーに長い時間いたんじゃないか。そして、栄養士がアドバイスしたものを夕食に食べていなかったんだろう」
「幸せそうで、太った」
タゴヴァイロアはクラークが何を根拠に発言しているのか理解できないと水曜日に述べた。
「つまり、クラークは俺以上に俺のことを知っているということだな」とタゴヴァイロアは皮肉まじりに話している。「俺には分からない。ライアンはリーグを離れてしばらく経つ。よく分からないけど、自分がその人じゃないのに、他人について話すのはおかしな気がするんだ。ちょっと違和感がある」
続けて温厚なタゴヴァイロアは、気骨のある一面を見せることも恐れなかった。
「俺のバックグラウンドについて話すと、サモアの一族にとってはリスペクトがすべてだ」とタゴヴァイロアは語っている。「でも、もし相手が一線を超えるようなことがあれば、それを許すほどやわなタイプじゃない」
「だから、けんか腰になる必要があればそうすることだってできる。まあ、たとえばの話だけど」
一方のクラークはオンエアで発言したことは認めたものの、冗談で言ったと説明している。
「俺は100%責任を取る! 確かに言った! それは本気だ! でも冗談だ! もしトゥアに理由を聞かれたら、俺は彼にちゃんと話すよ」とクラークは火曜日にソーシャルメディアに投稿している。「俺は相手の目を見て本当のことを言うことにまったく抵抗はない。どんな結果も受け入れる」
タゴヴァイロアはキャリアを通じて耐久性を疑問視する声など、さまざまな批判に直面してきたが、その都度うまく対処してきた。だが、タゴヴァイロアは水曜日に、このオフシーズン中は自分をもっと守れるように身体を絞る努力を怠ったというクラークの憶測が、許容範囲を超えたことをはっきりと示した。
タゴヴァイロアは健康状態を維持するべくこのオフシーズンに筋肉を増やしており、転倒時に体を守るために柔術のトレーニングにも励んだ。
「俺たちはオフシーズンを通じて一生懸命やってきたと思う。俺は自分のことばかり話す人間じゃなくて、そうするには時間がかかる。この筋肉はすべて俺が望んだものだと思う? 本当はもう少し軽くしたかったんだけど」
そう話したタゴヴァイロアは「舞台裏について皆が理解しないことや知らないことが、ごちゃごちゃになって話されている」と続けた。
【R/A】