ニューオーリンズ・セインツのプレシーズン最終戦で見せた強力なパフォーマンスによって、タイトエンド（TE）ジミー・グラハムはセインツの53名ロースターに居場所を確保している。

かつてフランチャイズのヒーローだったグラハムに、慈善行為として与えられたスポットではない。セインツのヘッドコーチ（HC）であるデニス・アレンはグラハムを試し、ベテランTEのグラハムはそれに応えてみせた。グラハムは先週に実施されたプレシーズン最終戦でキャッチ3回、34ヤード、タッチダウン1回を決めている。

チームはグラハムがロサンゼルスで発作のような医学的な症状を発したとしており、それを受けてグラハムがプレシーズン第2週に出場しなかったことから、去る日曜日に行われたヒューストン・テキサンズ戦でのパフォーマンスが重要になっていた。

グラハムは上質なワインのようなプレーを見せ、ディフェンダーをかわしてクオーターバック（QB）ジェイミス・ウィンストンからの高いパスをキャッチして6ポイントを稼いだ。それから2日が過ぎ、カットダウン期日にセインツが出した決断は、一つの明確なメッセージを伝えてくる。すなわち、このボトルは暗いワインセラーから光の元へ取り出す価値がある、と。

『NewOrleans.Football』によれば、アレンHCはプレシーズンにおけるグラハムのパフォーマンスについて「ロサンゼルスでチャージャーズ戦の練習をしているときに、私が求めているものの兆候が見え始めた」と火曜日に語ったという。

「それは先週の練習やゲームでも続いていたと思う。だから、過去14日間はこのチームの一員であるための彼の能力を示すという意味で、重要だった」

2カ月前にこういった結果を予想していれば、笑われていたかもしれない。グラハムは2022年にどこでもプレーしておらず、ほぼ忘れられた存在だった。元バスケットボール選手がNFLで力のあるタイトエンドになれることを証明しようとしていた頃の、名残のようなものとしかとらえられていなかったのだ。

グラハムがセインツに戻ってきたのは、引退を見据えての部分が大きいと見られていた。フットボール界は、そうではないことをすぐに把握している。そして今、NFLチームに価値をもたらすことができると証明したプレシーズンを経て、グラハムは10年以上前に旅を始めた地に、自分の居場所を見いだした。

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