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ACL断裂から復帰したジェッツRBホール、ビルズ戦で実力を発揮

2023年09月13日(水) 13:22


ニューヨーク・ジェッツのブリース・ホール【NFL】

現地12日(火)の朝、すべての注目はクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースに集まっているが、ニューヨーク・ジェッツのファンには少し明るいニュースもある。ランニングバック(RB)ブリース・ホールが帰ってきたのだ。

ACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)断裂から10カ月がたった今、ホールは昨シーズンに膝を壊す前に攻撃の新人王候補とされていたようなパフォーマンスを見せた。爆発力、足技、人を寄せつけない速さ。全部が戻ってきた。

試合が始まってすぐ、ホールは26ヤードを走ってみせた後、自陣4ヤードから83ヤードを爆走。

マンデーナイトゲームの勝利後、ジェッツのヘッドコーチ(HC)ロバート・サラーは「ブリースはいい感じだった」と話し、こう続けた。

「途中で捕まってしまったから、ちょっとからかってやるつもりだよ。まだ足は調子を取り戻しているところだが、視野と爆発力がすごいし、走りが滑らかだ。本当に滑らか。彼のことを考えるとワクワクする。ビッグランとスクリーンプレーもやってくれた。これからもっと大きく、うまく、大きくなるだろう」

シーズン前の話では、ホールが昨シーズンの壮絶なケガから完全に回復するのには時間がかかるかもしれないと言われていた。多くのランニングバックたちが完全復帰に時間をかけており、最近でいうとセイクワン・バークリーやJ.K. ドビンズの2人がそれにあたる。しかしホールは、エイドリアン・ピーターソン並みの速さで回復しているのだ。

「フィールドに出た瞬間、“俺は今もすごい。ボールを持ったら何でもできる”って思った」とホールは語り、こうつけ加えた。

「そういう気持ちはいつもあった。今日はコーチが俺を使ってくれたから、なおうれしかった。ゲーム前にプレー回数制限があるって言われたけど、それはいらないって言った。でも必要ならそれでもいい。だから、俺とダルビン(クック)とMC(マイケル・カーター)でやってきたんだ。最高だね」

ロジャースのケガで、バックフィールドにより注目が集まりそうだ。

マンデーナイトゲームでは、ホールは10回のランプレーで127ヤード、1回のキャッチで20ヤードを稼いだ。クックはラン13回で33ヤード、カーターはラン1回で6ヤードをそれぞれ獲得。

ホールのビッグプレー能力はジェッツのオフェンスにとってゲームを変える要素だ。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、ホールにはマンデーナイトゲームで46ヤードを走ることが期待されていた。実際の記録は127ヤードだ。そのうち、81ヤードのランプレーは、第1週のNFL内で最も高いラッシングヤード・オーバー・エクスペクテッド(RYOE/予想されたラッシングヤードと実際のラッシングヤードの差)だった(クリスチャン・マカフリーの56ヤードランよりも高い)。

最初のゲームのわずか4プレー目にして、シーズンの望みをかけた殿堂入り確実のクオーターバックを失ったジェッツの事態を、きれいごとで言いつくろうわけにはいかない。それは厳しい。しかし、明るい面もある。ホールは素晴らしい調子を取り戻しているし、もしかしたらクオーターバックがレベルダウンにもかかわらず、攻撃陣にはジェッツを長いシーズンで浮かび続けさせるだけのプレーメーカーがいるかもしれない。

【KO】