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ジャイアンツ戦での新人CBウィザースプーンの活躍に「これが彼を獲得した理由だ」とシーホークスHCキャロル

2023年10月04日(水) 14:14


シアトル・シーホークスのデボン・ウィザースプーン【NFL】

ルーキーシーズンの序盤はハムストリングのケガで出遅れたものの、シアトル・シーホークスのコーナーバック(CB)デボン・ウィザースプーンはほぼ確実に本来の調子を取り戻している。

現地2日(月)夜、2023年ドラフト全体5位指名を受けたウィザースプーンがキャリア初のインターセプトから97ヤードのリターンタッチダウンを決めたプレーは、シーホークスが24対3で勝利したニューヨーク・ジャイアンツ戦のハイライトとなった。

シーホークス守備陣が全体的に素晴らしいパフォーマンスを見せたこの夜、ウィザースプーン個人の活躍は特に光っており、ヘッドコーチ(HC)もそのように考えている。

『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、ウィザースプーンはディフェンシブエンド(DE)ニック・ボサ(サンフランシスコ・49ers)が2019年に記録して以来、初めて1試合で2回以上のサックと1回のインターセプトをマークしたルーキーになったという。そんなウィザースプーンについて、ピート・キャロルHCは月曜夜に「彼がこういうプレーをしないと思ったことは一度もない」と述べている。

「これが彼を獲得した理由だ。積極的にプレーし、フットボールというゲームを理解していることを示す。それは彼にとってたやすいことなのだろう。彼は爆発的でダイナミックな選手だ。私たちは今回初めて彼をニッケルで起用しなければならなかった。これは彼をそこに戻すためのプロセスだった。彼はずっとそれに取り組んできていたが、私たちは彼の準備を整える時間を十分に持てていなかったと思っていた。今夜は素晴らしい仕事をしてくれた。なぜ私たちが彼を気に入っているのか分かってもらえたと思う」

ウィザースプーンはフィールドのいたるところで活躍し、タックル7回、サック2回、クオーターバック(QB)プレッシャー4回を記録した。ちなみに、シーホークス守備陣はジャイアンツ戦でフランチャイズ記録に並ぶ11回のサックを決めている。ウィザースプーンが決めたピックシックスは、ワンポゼッション差に持ち込もうと、シーホークス陣5ヤードラインまで進んでいたジャイアンツのドライブを止めるものだった。ウィザースプーンは反対方向へ97ヤード走り、プライムタイムでの圧勝を確固たるものにしている。

『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、ウィザースプーンはこのリターンタッチダウンで最高時速20.25マイル(時速約32.59km)に達したとのこと。このとき、ウィザースプーンはチームメイトのジュリアン・ラブとタリク・ウーレンを引き連れており、ウーレンはブロッカーとして時速22.25マイル(時速約35.81km)を記録している。ネクスト・ジェン・スタッツによれば、それはスクリメージからのプレーで今季最速のスピードだったという。

ウィザースプーンは頭の中で考えていたことについて「本当にただ、捕まったらダメだと思っていた」と話している。

「リック(タリク・ウーレン)とJ.ラブ(ジュリアン・ラブ)には本当に腹がたつ。彼らのせいで俺が遅く見えたからね。彼らが俺に追いついたせいで俺が遅いように見えた。でも、彼らには感謝している。俺はただボックスにたどり着こうとしただけ。あれは自分にとって信じられない瞬間だった。キャリア初のピックがマンデーナイトフットボールでのピックシックスだなんて。これ以上のことはないさ」

ウィザースプーンが発揮したのはスピードだけではなかった。イリノイ大学出身のウィザースプーンを際立たせたのは、強気で激しいプレーだったと言えよう。2回のサックを決めたことからも分かるように、ウィザースプーンはエッジからの脅威となっていたが、それと同時にボールキャリアーにもダメージを与えていた。第2クオーターに決めたジャイアンツのランニングバック(RB)ゲイリー・ブライトウェルへのタックルほど、それが顕著に表れていたプレーはないだろう。このプレーでウィザースプーンはエッジから飛び出し、ブライトウェルが地面に転がり込むほど強烈なヒットを決めている。

もちろん、ウィザースプーンのキャリア序盤はいいことづくめだったわけではない。2023年ドラフト1巡目指名を受けた選手の中で最後に新人契約を締結したウィザースプーンは、ハムストリングのケガが原因でトレーニングキャンプのほとんどとプレシーズンのすべてを逃している。

ハムストリングのケガでシーホークスデビューの延期を余儀なくされたウィザースプーンは、チームがまさかの敗北を喫したシーズン初戦のロサンゼルス・ラムズ戦を欠場した。しかし、それ以降の試合にはすべて先発出場している。

月曜日、ウィザースプーンはプライムタイムに集まった多くの観客に衝撃を与えた。

ウィザースプーンは1982年にサックが公式な成績として数えられるようになって以来、1試合で複数回のサックとピックシックスを記録した2人目のコーナーバックとなっている。以前にこの快挙を成し遂げたのは、当時カロライナ・パンサーズに所属していたキャプテン・マナリン(2013年シーズン第15週に達成)だ。

自分のパフォーマンスについて「最高の気分だ」と語ったウィザースプーンは「家に帰ったら絶対にお祝いする。帰りの飛行機でもたくさん楽しむつもりだ。それに浸ろうと思っている」と続けた。

シーホークスは3連勝を収め、2023年トップ指名選手の活躍に満足した状態でバイウイークを迎える。

キャロルHCは「彼が短期間で物事を理解し、あれほどダイナミックに動けているのは、ほとんど天性の才能と意識のおかげだ。彼はどんどん良くなっていく。見ている私たちにとっては、本当にエキサイティングなことだ」と述べた。

【RA】