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パッカーズOTバクティアリがシーズン終了を認め、軟骨修復のために膝の手術へ

2023年10月07日(土) 20:53


グリーンベイ・パッカーズのデービッド・バクティアリ【AP Photo/Jeffrey Phelps】

グリーンベイ・パッカーズのオフェンシブタックル(OT)デービッド・バクティアリがここ数年にわたって続いている膝の問題の詳細を明らかにした。それを治療することによって今年はもう出場できなくなるという。

9月28日(木)に故障者リザーブ(IR)入りしたバクティアリは現地6日(金)、今季は終了となることと、大腿(だいたい)骨外側の軟骨を修復するための手術を受けることを明らかにした。

3度のプロボウルに選ばれているバクティアリは先週、“すべての疑問を取り除き、必要な処置を決めるため”の手術を受けており、次の手術は2020年12月31日にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂して以来抱えてきた体液の蓄積と痛みを止めることが狙いだと説明した。処置を終えた後の目標は2024年のトレーニングキャンプに向けて準備を整えることだという。

長い間引きずっている問題の再度の悪化だ。最初に膝を痛めた時からバクティアリは13試合しかプレーしておらず、2021年と2023年はわずか1試合の出場にとどまっている。

「雨が降り出すと土砂降りになる。俺にとってはかなり激しい嵐だった」とパッカーズのロッカールームで35分間にわたって記者団にすべてを打ち明けたバクティアリは言う。

それによると、最初にACLを断裂した段階で医師は大腿骨の末端に軟骨損傷があることに気付いていたが、その時点では全く影響が出ない可能性もあったのだという。

バクティアリはこれ以外にも何度か膝の内視鏡検査を受け、昨年12月には虫垂切除術を受けるなど医学的問題を抱えていたため、痛みや体液が蓄積する正確な理由を突き止めるのに時間がかかったが、ようやく大腿骨表面が“スムーズ”でないことが原因だと判明したそうだ。

「ケガをした時から問題があることは知っていたんだ」とバクティアリは言っている。「全体のゴールとしては、俺が症状の出るタイプかどうかを見てみようというものだった。何も出ない可能性も大きかった。同じ状態だけど、全く問題ないフットボール選手も他にたくさんいるんだよ」

「だけど、はっきりとこれが問題を引き起こしていることが分かった。他のものをすべて取り除いた以上、それらが問題ではなかったと断言できるようになった。それが今いる段階だ」

次の手術をいつ受けるのかについてバクティアリは明らかにしなかったが、それ以外の回復までの闘いについては率直だった。今は膝がまるで“紙やすり”のような感じだといい、体液を抜く処置を数え切れないほど受けたという。

「ツいていないよ。俺だってこんなのは嫌だ」とバクティアリは話した。「クラブも望んじゃいない。誰にとってもいいシチュエーションなんかじゃないよ。人間的にすごいストレスだったし、時間を多く取られた。でも問題が何なのかがようやく分かり、それに対処できるようになったのは良かった。コップ半分の水をどう捉えるかだ」

問題の膝へのこれからの対処は明白だが、チームでの未来は不透明だ。ケガをして以降、バクティアリのステータスは週ごとの観察があまりにも長く続きすぎている。

状態が万全であれば、バクティアリはNFLで指折りの左タックルに数えられる選手だ。シーズン第1週のシカゴ・ベアーズ戦でもそれは明らかで、サックやプレッシャーを一度も許さず、『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス/PFF)』のパスブロックグレードで89.9を記録した。しかし、来年のキャップヒットは2,120万ドル(約31億6,357万円)から4,050万ドル(約60億4,361万円)に跳ね上がることになっており、デッドキャップはACLのケガの1カ月前に契約延長して以来最低ながら1,900万ドル(約28億3,528万円)となる。

リーグ内でも若手ぞろいのロースターを持つパッカーズはクオーターバック(QB)ジョーダン・ラブの下で新たな未来を構築する中、2024年に決断を下さねばならないだろう。

32歳のバクティアリはそれを理解している。

「前にも話した通り、すべては検討中の段階だ」とバクティアリは記者団に話した。「俺は自分がコントロールできることしかコントロールできない。リハビリにしっかり取り組んで打ち勝ち、巨大なものと戦って仕留め、それから決断して観察する。彼らには彼らのするべき決断があり、フランチャイズにとって何がベストかを考えなければならない。それはここに入った瞬間から理解していた」

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