ニュース

プレーコールをブラウンOCに任せるパンサーズHCライク

2023年10月17日(火) 14:39


カロライナ・パンサーズのフランク・ライクHC【AP Photo/Nell Redmond】

0勝6敗でシーズンをスタートしたカロライナ・パンサーズのヘッドコーチ(HC)フランク・ライクが、攻撃陣の意思決定に変化をもたらした。

ライクHCがプレーコールを攻撃コーディネーター(OC)トーマス・ブラウンに任せることを選手に知らせたと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポート、トム・ペリセロ、マイク・ガラフォロが現地16日(月)に報じている。

ライクHCは月曜日に行われた記者会見でこの変更について認めた。

「それは常にプランに含まれていた」と言うライクHCは「トーマスが起用されたときから、彼と私の間で話してきたことだ。トーマスを思ってエキサイトしている。われわれのチームの攻撃陣を思って、エキサイトしている。トーマスは本当にしっかりした人物で、素晴らしいリーダーだ。彼には優れた攻撃マインドがある。われわれ全員が、彼に大きな信頼を寄せている」と続けている。

ブラウンOCは2月にライクHCのスタッフに加わっており、重要な役割を担うと見られていた。37歳という若さのブラウンOCだが、NFLのコーチング界隈では優秀な攻撃マインドの持ち主と目されている。

ライクHCは報道陣に対し、今回の変更が自分の決断であると認めており、「最初から最後まで、100%私の決断だ」と話している。

この動きはパンサーズがバイウイークに入るという理想的なタイミングで実行されており、ブラウンOCがプレーシートを手にシーズン第8週のヒューストン・テキサンズ戦に挑むには、少し時間的な余裕がある。

「タイミングは良いと思う。これは最初の段階からあったことで、シーズン開幕時から(オーナーの)テッパー氏やスコット(フィッタラーGM)と話していた。このバイウイークが、本当にチェックポイントになると考えていたんだ。ここ数週間はかなりこのことを考えていた。この方向に傾いていることは、何となく分かっていた。トーマスに引き継ぐことにワクワクしているし、彼はこのチームのために素晴らしい仕事をするだろう」とライクHCは語った。

ライクHCは月曜日に、オフシーズンにブラウンOCを起用したときからこういったシナリオを想定していたものの、プレーコールに変化をもたらたす前に、ブラウンOCのことを知りたかったと述べている。

「シーズンが始まってどうなるのかを見る必要があった」と言うライクHCは、プレーコールは今後も共同で行われるプロセスになるとつけ加えた。

「われわれの記録とは関係なく、これがベストの決断と考えたい」

パンサーズは変化が近づいていることが分かる形でシーズン第6週を迎えていた。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によれば、パンサーズは平均パス予想ポイントで26位、平均ラン予想ポイントで25位。パッシングヤードとラッシングヤードの試合平均値も大きくは変わらず、それぞれ23位と22位だった。

日曜日にマイアミ・ドルフィンズと対戦した試合では改善の兆しがあり、第1クオーターで2回の印象的なタッチダウンドライブをまとめている。しかし、それまでだった。第2クオーターではいつもの精彩を欠く姿に戻り、ほぼ得点を上げることなく42対21で試合に敗れた。

日曜日に敗北したことによって、パンサーズは0勝6敗となった。パンサーズがシーズンを0勝6敗でスタートするのはフランチャイズ史上2度目で、1998年以来のことだ。新人クオーターバック(QB)ブライス・ヤングは1970年のAFLとNFLの統合以来、全体1位でドラフトされながらも0勝5敗でキャリアをスタートした7人目のクオーターバックとなった。とは言え、それが将来に関する何らかの予兆になるとは言えない。なぜなら、その7人にはトロイ・アイクマンやジャレッド・ゴフ、アレックス・スミス、イーライ・マニング、トレバー・ローレンスが含まれているのだから。

影響が大きかったのは、若きクオーターバックたちを取り巻いていた状況だ。それは、ヤングの場合も変わらない。しかしながら、結果がすべてのリーグにおいて、チームが最低点に近づいているときには、しばしば変化が必要になる。ライクHCは攻撃陣のコントロールを他に渡すことによって一つの変化をもたらした。あとはそれが効果を発揮するのを待つばかりだ。

【A】