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NFLコミッショナーのロジャー・グッデルが2027年3月までの契約延長に合意

2023年10月19日(木) 13:15


NFLコミッショナーのロジャー・グッデル【Ben Liebenberg via AP】

現地18日(水)、コミッショナーのロジャー・グッデルが2027年3月までのリーグとの新契約に合意したとNFLが発表した。

グッデルはニューヨークで行われた秋季リーグミーティングが終わった後に「この仕事ができることを光栄に思っている。日々の仕事への取り組み方を変えるつもりはないし、これまでもそうしてきた」と報道陣に述べている。

現在64歳のグッデルは引退するポール・タグリアブーに代わって2006年に選出されて以来、コミッショナーを務めてきた。

3年半の間に何を成し遂げたいかという質問に、グッデルは「私の立場から言えば、リーグとしてやりたいことはまだたくさんある」と答えている。「それは私の課題ではない。実のところ、長期計画について話し合ったとき、それはあなたの長期計画であり、私たちの長期計画だと話した。課題は多くあるが、機会も多くある。私たちは日々、NFLをいかに良くし、いかにグローバルなスポーツにするかに集中している。そうした中で、とてもエキサイティングなことが起きていると思っており、私は今日のナショナル・フットボール・リーグの在り方をとても気に入っている。だが、私たちはそうやって自分たちに言い聞かせて無為に時を過ごしたりはしない。そんなことはすべきではないし、私たちは本当にやるべきことに集中している」

グッデルにとっては、2009年、2012年、2017年に続いて4度目の契約更新となる。

今回の延長がコミッショナーとして過ごす最後の期間になるのではないかとの憶測もあるが、水曜日にそのことを問われたグッデルは2027年以降についての明言を避けた。

「私の立場から言えば、3年の契約延長にサインした。それが私のやることだ。将来どうなるかはまだ分からない。今はまだね。今後3年間以外に関しては何も約束しない」とグッデルは話している。

1982年、グッデルは当時のコミッショナーであるピート・ロゼルのもとでリーグ事務局のインターンとしてNFLでのキャリアをスタートさせた。今回の延長を受けて、リーグでの在籍期間は通算45年、コミッショナーとしてのキャリアは21年に及ぶこととなる。

グッデルの在任期間は、より安全なゲーム作りに重点が置かれていることが特徴だ。NFLは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が大流行した2020年シーズンを1試合も中止することなく乗り切った上に、2007年に開始したインターナショナルシリーズに代表されるように、世界的な成長にも注力している。

水曜日、NFLコミッショナーとしてのレガシーについて語ることを避けたグッデルは、次のようにコメントした。

「もし私が自分のレガシーに集中していたら、あなたたちの前に立っていないだろう。契約延長にも合意していなかっただろう。私の仕事はナショナル・フットボール・リーグのコミッショナーであること。できる限りのことをする、それが私の仕事だ。レガシーは後で決めてもらっていい。私が重視しているのはそこではない。リーグとして何を成し遂げられるかに集中している」

グッデルは水曜日に行われた記者会見で、リーグの他の重要なトピックにも触れた。

◆火曜日、リーグのオーナーたちは、NFLチームから雇用されているヘッドコーチ(HC)候補者との対面面接を、プレーオフのディビジョナルラウンド終了後まで延期する案を全会一致で承認した。この提案は、採用プロセスを遅らせることによって、より多様な候補者の採用につながる可能性があるとの考えから出されたものだ。グッデルは水曜日に「ヘッドコーチに注目が集まっているのは承知している。それは理解しているが、私たちはリーグ全体に焦点を合わせている。リーグに多様性を持たせ続け、より良いリーグにしていくにはどうすればいいかということを考えてきた」と述べている。グッデルはより広範な多様性に関する数字については“大きな進歩”がみられるものの、リーグには改善の余地があると指摘。「ここでやるべきことがあるのは明らかで、クラブはこのことにとても集中している。持続可能な変化でなければならないし、そこにオーナーシップがある」と語っている。

◆今週、2028年ロサンゼルス五輪においてフラッグフットボールが追加種目として正式に決まったと報じられた。グッデルはこれがスポーツにとって“非常に意義深い”ものだとして、「オリンピックの舞台に立つということは、お墨付きを得ることだと思う」とコメント。マイアミ・ドルフィンズのワイドレシーバー(WR)タイリーク・ヒルはすでにアメリカ代表としてオリンピックに出場したいと表明しており、グッデルもロサンゼルス大会がもたらす機会を認識している。「率直に言って、元NFL選手も現役選手も含めて、多くのアスリートが参加したいと思うステージになると思う」と語ったグッデルは「だから、私たちはそのすべてに取り組まなければならない。だが、選手たちにとっては素晴らしい機会だと思うし、NFLにとっても素晴らしい機会だと思う」と続けた。

◆グッデルは先月に行われたリーグのギャンブルポリシー変更について言及。その変更には、NFLの試合で賭けをした場合の罰則を厳しくする一方で、職場で他のスポーツに関する賭けをした場合の罰則を軽減することが含まれていた。グッデルはこれについて「NFLで賭けをすることは許されないということを明確にしたかった。そこが重要なポイントだ。施設内や仕事中に賭けを行うのは明らかに不適切だと考えている。私たちはそれを監視しつつ、実質的にその罰則が軽くなるように調整した。NFLで賭けをすることは、私たちが定める違反の中で最も重大なものであり、私たちはそのことを人々に理解してもらいたい」と話している。

【RA】