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DTジョーンズのシーズン序盤における圧倒的な活躍を称賛するチーフスHCリード

2023年10月19日(木) 14:26


カンザスシティ・チーフスのクリス・ジョーンズ【Cooper Neill via AP】

カンザスシティ・チーフスのディフェンシブタックル(DT)クリス・ジョーンズが今シーズンに錆(さ)びついてきた兆候を見せるのではないかという懸念は、ジョーンズが相手のクオーターバック(QB)に対してやってきたのと同じように、すぐに投げ捨てられている。

契約面の問題からトレーニングキャンプとシーズン第1週を欠席したジョーンズは、素晴らしいコンディションでフィールドに復帰。いまだにその勢いは弱まっていない。

シーズン第7週に行われるロサンゼルス・チャージャーズ戦を前に、ジョーンズは今季これまでに出場した試合でそれぞれ1回以上のサックを記録。それを受け、チーフスのヘッドコーチ(HC)アンディ・リードは笑みを浮かべている。

チーム公式記録によると、リードHCは現地18日(水)に「これがここ数年の彼の姿であり、彼は私たちの目の前で成長している。彼は真剣に取り組んでいると思う。ここ数年は、両方のスポット(ディフェンシブタックルとディフェンシブエンド/DE)の技術に真剣に取り組んできた」と述べたという。

ジョーンズは手に負えない破壊者であり、スタッツがそれを示している。

2018年にNFL記録の11試合連続サックを達成したジョーンズは現在、昨シーズンから数えて8試合連続でサックを決めている。これは現段階での最長記録だ。

今季はこれまでに5.5回のサックをマークしているジョーンズのプレーは、チーフスのパスラッシュ全体を底上げしている。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、ジョーンズがフィールドにいるとき(ドロップバック679回)のチーフスのサック率が8.7%、プレッシャー率が33.9%であるのに対し、いないとき(ドロップバック219回)のサック率は5.9%、プレッシャー率は25.1%になっているとのこと。

QBヒット11回、QBプレッシャー18回も記録しているジョーンズは「どのシーズンにも課題があって、どのシーズンにも逆境があると思う」と話している。

「一番大事なのは、自分の成功とバランスを取ることができる仲間がいることだと思う。利己的ではなくて、自分らしくあること、自分が得意とすることに専念することを許してくれる仲間がいたら、ルーム全体が優れたものになる。同じポジションの仲間たちと手を取り合っていることが、自分の成功につながっていると思う」

チーフスと新たな1年契約で合意に達するまでの離脱期間を踏まえると、ジョーンズの活躍とインパクトはより印象的なものだと言える。

とはいえ、チーフスで2度のスーパーボウル制覇を経験し、プロボウルに4度選出されていることを踏まえれば、ジョーンズが印象的なのはいつものこととも言えるだろう。

2022年シーズンに15.5回のサックを記録してキャリアで初めてオールプロに選出されたジョーンズは、ディフェンシブライン全体でも脅威となっている。ネクスト・ジェン・スタッツによると、基本的にディフェンシブタックルとしてプレーしているジョーンズは今シーズン、第3ダウンのスナップの60%でエッジに配置されているとのこと。

「彼ほど優秀な選手なら、少しは動かさないとね」と語ったリードHCはこう続けている。

「彼はマークマンではないが、相手は彼の動きを鈍らせなければならないと分かっている。彼を動かすことができたら、それは彼の助けになる。今、彼はそれができるほど優れたアスリートで、私たちとそれができるほど十分な感覚を持っている。誰にでもできるわけではないし、彼はそうした柔軟性を与えてくれる。それがスパッグス(スティーブ・スパグニョーロ、守備コーディネーター/DC)とジョー・カレン(ディフェンシブラインコーチ)がやっていることだ。彼にアウトサイドとインサイドでチャンスを与え、少しだけミックスしている」

現在5勝1敗のチーフスはジョーンズが出場した試合で一度も負けていない。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、チーフスのディフェンスは試合平均被得点がわずか14.7点で、NFL内2位につけており、1997年以来で最も好調だという。

復帰後のジョーンズに錆びついたところがないのは明らかだ。これまでと同じように驚異的なプレーを見せており、サックを記録した連続試合数の自己最多記録も目前に迫っている。次の相手は、ジョーンズが2022年シーズンの2試合で4回のサックを決めて恐怖に陥れたチャージャーズだ。

【RA】