イーグルスがトレードでタイタンズSバイアードを獲得
2023年10月24日(火) 10:04ハウイー・ローズマンがまた手腕を発揮している。
フィラデルフィア・イーグルスの敏腕ジェネラルマネジャー(GM)であるローズマンがテネシー・タイタンズとのトレードでスターセーフティ(S)ケビン・バイアードを獲得するという。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートがこの取引について知る人物の話をもとに報じた。
ラポポートによると、イーグルスはバイアードを手に入れる代わりに、かつてピッツバーグ・スティーラーズからドラフト1巡目指名を受けたSテレル・エドモンズと、2024年ドラフト5巡目および6巡目指名権をタイタンズに送るという。
今シーズンにセカンダリーから負傷者が相次ぎ、セーフティの補強を必要としていたイーグルスにとっては見事な戦略だ。イーグルスは現地22日(日)夜に好調なマイアミ・ドルフィンズを見事に封じ込めたディフェンスに、オールプロのファーストチームに2度選出された経歴を持ち、インターセプト数でリーグトップに輝いたこともあるバイアードを加える。
タイタンズの組織とファンへの感謝を表明する声明を発表したバイアードは、テネシーで過ごした今季序盤はベストな状態ではなかったものの、イーグルスのセカンダリーを完全なものにできる万能型セーフティだ。フィラデルフィア出身のバイアードは、ランに強く、カバレッジでは巧みにボールを奪い取ることができる。タイタンズでの8シーズンでは120試合に出場し、インターセプト27回、パスディフェンス63回、タックル673回を記録してきた。
『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、30歳のバイアードは2017年以降に600回以上のタックルと20回以上のインターセプトを記録したNFLで2人の選手のうちの1人(もう1人はバッファロー・ビルズのジョーダン・ポイヤー)で、27回のインターセプトはドルフィンズのコーナーバック(CB)ザビエン・ハワードに次いでNFLで2番目に多いという。また、バイアードは2017年以降に記録したパスディフェンス数(59回)で、全セーフティの中でトップに立っている。
バイアードは負傷中のSリード・ブランケンシップとともに、守備コーディネーター(DC)ショーン・デサイ率いるディフェンスの後方でミドルテネシー州立大学のセーフティコンビを形成することになるだろう。
今オフシーズンにC.J.ガードナー・ジョンソンを失ったイーグルスのセーフティ陣は、多才さとプレーメイキング能力に欠けていた。ローズマンGMはその穴を埋めるべく、ゲームチェンジャーとなりうる選手を見つけ出している。イーグルスは2022年のドラフト当日にもタイタンズとのトレードを成立させ、スターWRのA.J.ブラウンを獲得した。
今回のトレードは10月31日(火)に迎えるトレード期限を前に、2勝4敗のタイタンズが売り手に回ることを示唆している。タイタンズはこの日までドラフト指名権をわずか6つしか持っておらず、そのうち7巡目より前の指名権は3つだけだった(1巡目、2巡目、4巡目指名権がそれぞれ1つずつと7巡目指名権が3つ)。ラン・カートンGMは資本を補充する必要があるため、タイタンズはこれからの1週間でさらにトレードを行う可能性がある。
【RA】