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テキサンズQBストラウドとの対戦を控えるQBヤングについて「望んでいた選手を獲得できた」とパンサーズHCライク

2023年10月27日(金) 13:30


カロライナ・パンサーズのブライス・ヤング【AP Photo/John Munson】

カロライナ・パンサーズのクオーターバック(QB)ブライス・ヤングとヒューストン・テキサンズのQBであるC.J.ストラウドは、2023年NFLドラフトの上位指名を受けた同期として現地29日(日)に初対決することになっており、今後もずっと結びつけて考えられるだろう。今のところ、後者を指名したチームの方が賢明な判断をしたように見えている。

ドラフト全体2位指名のストラウドは、シーズン第7週までにヒューストン・テキサンズで傑出したレベルのプレーを見せている。この期間にストラウドは、1試合平均パスヤード(YPG)276.7ヤード、1回あたりのパスヤード(YPA)7.8ヤード、タッチダウンとインターセプトの比率は9対1で、これらの数字は有資格クオーターバックの中でトップ5に入っている。テキサンズが3勝3敗になっているのは、ストラウドの活躍とヘッドコーチ(HC)デミコ・ライアンズの気迫のこもったディフェンスによるところが大きく、これまでテキサンズに根強くあったクオーターバックのポジションに関する不安はほぼ解消された。

一方、ヤングはパンサーズで大苦戦を強いられている。ドラフト全体1位指名のヤングはパンサーズで恵まれた状況にあるとは言えないが、プロの試合とそこでの自分自身の限界に適応するのに苦労しているようだ。ヤングの数字(193.4YPG、5.3YPA、タッチダウン・インターセプト比が6対4)はストラウドと比較すると見劣りし、パフォーマンスの見た目の差はさらに激しく、平均的なNFLファンがすぐに指摘するように、ヤングはまだパンサーズを勝利に導いていない。

それでも、パンサーズHCフランク・ライクには、他に道はないだろう。ライクは過去の決断を蒸し返すことに興味はなく、ヤングがパンサーズのフットボールの未来であり続けると信じている。

チームの公式発表によると、ライクは水曜日に「ああ、私たちは望んでいた選手を獲得できたし、あらゆる意味でこれ以上うれしいことはない」と話し、こう続けたという。

「そしてこうも言いたい。C.J.は6試合いいプレーをしたし、間違いなくもっといいプレーをするだろう。しかし、私は知っている。クオーターバックやどのポジションを評価するにしても、それは数週間ではなく数年での評価になる。6週間や1年でレッテルを貼ることはできない。プロボウルのシーズンを過ごした選手が、1年後にはどこかのバックアップになるために戦っているのを私は見てきた。とにかくこのリーグはクレイジーなんだ」

「クオーターバックだけでなく、どのポジションにおいても、求められるもの、そして私たちが求めているものは、高いレベルでの長期にわたる持続的な成功だ。それを数週間で測ることはできない」

もちろん、ライクの言う通りだ。忍耐がもはや歴史に埋もれて希少になりつつあり、誰も長い目で見てもらえなくなってきている、今日の勝利至上主義の環境にあっても、ライクHCはパンサーズがヤングをフランチャイズ・クオーターバックとして成長させるために、あらゆる機会を与えることがいかに重要かを十分すぎるほど理解している。パンサーズにとって最大のミスは、ヤングを指名するために払った代償を考えると、1シーズン分の苦戦に極端に反応しすぎてしまうことだろう。

またパンサーズは数週間、数カ月、そして1、2年先まで、テレビの電源を切り、ソーシャルメディア上で“ストラウド”や“テキサンズ”といったキーワードをブロックした方がいいだろう。ヤングと対戦相手を比較することは、より悪い決断につながるだけかもしれないからだ。家に新しい薄型テレビを購入した後、より新しく、より良いモデルがあることをすぐに発見し、しかもそれがセールになっていたことほど辛いことはない。

今週末、テキサンズとパンサーズが対戦する時、こうした比較を避けることはできないだろう。そしてストラウドは、事前に彼を葬り去ろうとしたドラフト予想家たちの知恵に反して、勝者と予想されている。

不思議な話だが、少なくともトップ2指名同士の直接対決に関しては、歴史的に見てもこれは新しい現象ではない。ドラフト1位と2位で指名されたクオーターバックの過去4組のうち、2位指名の3人が直接対決で勝っている。1998年にペイトン・マニング(1998年指名)だけが、悪名高い2位指名のサンディエゴ(現ロサンゼルス)・チャージャーズのライアン・リーフに勝つことができた。

ヤングとストラウドの間には、NFLでのキャリアをスタートさせるずっと前からの友情があるという要素も加わり、この一件はより興味深いものになっている。

ヤングは水曜日に記者団に対して「内面的なモチベーションを高めて、それをもとに自分自身のレースをし、できる限りベストな状態で、自分でコントロールできることや改善できることに集中するようにしているんだ」と語り、こうつけ加えた。

「それに、C.J.を応援しない時はない。今週末は例外だろうけれどね」

「C.J.の代弁をしたくはないけれど、俺も同じように考えている。お互いにとってベストであることを望んでいる。お互いの成功を願っているんだ」

今のところ、2人のうち一方が成功している。パンサーズは、2023年ドラフトのルーキーQBペアのもう片方にも同じことが言えるようになることを望んでいるのだが、まずは今週末にキャリア初勝利を挙げることから始めることが大事だろう。

【KO】