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ジャイアンツ戦でサック6回を喫したコマンダースがオフェンシブラインの変更を検討

2023年10月27日(金) 12:38


ワシントン・コマンダースのニック・ゲイツ【NFL】

ワシントン・コマンダースのファンにとってシーズン第7週がこれ以上ないほどひどいものだったとすれば、第8週の試合では攻撃面のプレーで新たな最低基準を打ち立ててしまう可能性がある。

前回の対戦で両チーム合わせて65点をあげ、延長戦の末に決着をつけたチーム同士による再戦とあれば、通常なら両者のオフェンスのポテンシャルに大きな期待が寄せられるものだ。現地29日(日)にホームでフィラデルフィア・イーグルスを迎え撃つコマンダースもその対象に当てはまるかもしれないが、それには先週のニューヨーク・ジャイアンツ戦で6回のサックを喫し、第7週までにクオーターバック(QB)サム・ハウエルにリーグ最多となるサック40回を許しているオフェンシブラインに大幅な改善があることが条件になる。

実際、ハウエルはQBデビッド・カーが2002年シーズンに記録した16試合で76回という数字に迫る勢いでサックを受けている。3勝4敗のコマンダースは早急に手を打つ必要があり、それはオフェンシブラインの変更を意味するかもしれない。

コマンダースのヘッドコーチ(HC)ロン・リベラは水曜日に「オフェンシブラインに関してわれわれは今、やりたいことなどをいろいろと検討している。私はありとあらゆる選択肢を検討するつもりだ」と『Associated Press(AP通信)』に話している。

シーズン第7週のコマンダースの敗戦で最も目立った問題は、ジャイアンツの守備コーディネーター(DC)ウィンク・マーティンデールがフロント7のために立てた策に対して、手も足も出なかったことだろう。ジャイアンツの最も基本的な陣形に直面した時でさえ、コマンダースの先発オフェンシブラインはこれまで6試合も一緒にプレーしてきているにもかかわらず、まるで1ダウンも一緒にプレーしたことがないかのようなパフォーマンスだった。

身体をねじりながらあらゆる角度からQBを狙ってくるラッシャーを仲間のブロッカーと連携して阻止することは、パスプロテクションを担うユニットとしてのオフェンシブラインをさらなる高みへと押し上げる能力であると同時に、最低限期待されるべき能力でもあるのだが、コマンダースはそれをジャイアンツ戦で発揮することができず、ハウエルは常にサックにさらされ続けた。日曜日にはジャイアンツの守備選手の誰もがQBサックを決め、コマンダースが逆転することがいかに難しいかが徐々に明確になっていった。

オフェンシブタックル(OT)チャールズ・レノJr.はNFLでの10シーズンで多くのことを見てきており、安易に問題のすべてをオフェンシブラインのせいにするつもりはないと言う。その上でレノは、自分たちがもっと良くなる必要があることを認めた。

「ナショナル・フットボール・リーグの選手と1対1でマッチアップする時は、それに勝たなければならない」とレノは述べている。

「オフェンシブラインとして俺たちは、ランニングバック(RB)、タイトエンド(TE)、クオーターバック、どのポジションでの1対1でもそうだ。ホットルートがあればボールを出さなければならない。全員がそうだ。例外はない」

3勝4敗のワシントンにとって、手遅れになる前に試行錯誤している時間はあまりない。それだけでなく、2023年に2.5回以上のサックを記録している選手を5人擁し、サック(24回)、QBヒット(51回)、QBプレッシャー(118回)でいずれもトップ3に入っているイーグルスとの再戦でコマンダースはかなり厳しい戦いを強いられるだろう。

一方のハウエルはこれら3つのカテゴリーでNFLワーストとなっているのに加え、プレッシャー下で喫したインターセプト(6回)もNFL最多となっている。こういった数字は、プレッシャー下にいるときと、そうではないときの差がかなり大きいことを明確にしている。

最後にイーグルスとコマンダースが対戦したとき、ハウエルは自らが残したリーグハイの数字と並ぶ数の、1試合あたりのプレッシャー(27回)をかけられた。もちろん、この数字はハウエル1人によるものではないが、何がなんでもボールをより早く投げることで、自分自身の助けになる部分はある。

プロテクションが最も重要なのかはなぜか、よく分かるケースだと言えよう。

【R/A】