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バイキングスQBカズンズはアキレス腱を断裂、今季は8週で終了

2023年10月31日(火) 05:37


カーク・カズンズ【AP Photo/Matt Ludtke】

カーク・カズンズのセンセーショナルなシーズンは8週間で幕を閉じる。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが現地30日(月)に報じたところによると、クオーターバック(QB)カズンズはMRI検査の結果、前日の日曜夜に対戦したグリーンベイ・パッカーズとの試合でアキレス腱を断裂していたことが判明し、今季の残る試合を欠場することが決定的となったという。

チームはカズンズが負傷したことは公表しているが、手術の時期や詳細については今週中に決定するとのこと。

ヘッドコーチ(HC)を務めるケビン・オコンネルはパッカーズ戦を終えたあと、カズンズがアキレス腱を痛めた可能性はあるものの、重症度については不明だとコメントしていた。ただ、アキレス腱の負傷といえばその可能性が高く、兆候は見えていた。

オコンネルHCは月曜日の記者会見で「私個人も、チーム全体も組織全体も、今朝は全員がカークを思って心を痛めている。彼がこのチームのどれだけを投じてきたか、また、彼のリーダーシップやロッカールームにいる選手一人ひとりにとって彼の存在が意味するところ、私が昨年にここに来て以降、自分にとっての彼の存在がどれほどだったかを分かっているからだ。彼の不在は間違いなく寂しくなる」と述べている。

カズンズが負傷したのはバイキングスが24対10で勝利した試合の第4クオーター。ロッカールームにはカートに乗せられて移動していた。カズンズにとっては12シーズンにおよぶキャリアで初めての大ケガだ。オコンネルHCが報道陣に明かしたところによれば、ベテランQBのカズンズは手術を受けたあとも、バイキングスのクオーターバック陣を手助けすべくチームに帯同するという。

「私が期待するところとしては、昨日からカークと短い会話をした中で、彼はまだわれわれのリーダーシップの大きな一翼であり、クオーターバックルームの主要な一部であり、オフェンスの重要な一員であり、これまでの彼がそうだったように図式的にも毎週のプランの一部であって、その道中にいるべき存在として、正直に言えば、カークが彼らしいリーダーとしていてくれることを願っている。どんな状況であれ、タフな中断にはなるとは思うが、今現在、チームとして手にしている勢いを持って、前に進まなければならない」

失われたかに思われたシーズンを浮上させようと3勝を積み重ねたバイキングスは目下、再び不確かな状況をさまよっている。カズンズの代役として出場したルーキーQBジャレン・ホールはNFL初出場の試合でパス4回中3回を通して23ヤード。オコンネルHCはホールをシーズン第9週の先発として起用することを明言していない。

他の選択肢はベテランQBニック・ムレンズがいるものの、故障者リザーブ入りしているため、シーズン第10週までは欠場が決まっている。フリーエージェントから起用するか、火曜日に控えるトレード期日までに何かしらの動きを見せるか。ムレンズの負傷を受けて練習生として契約したベテランのショーン・マニオンがプレーする可能性もある。

1勝4敗のシーズンスタートとなったバイキングスはジャスティン・ジェファーソンがハムストリングを痛めてサイドラインに下がる中、トレード期日を間近に控えて話題に上ることも多かった。しかしながら、カズンズとその仲間たちが奮起して試合に挑み、3連勝を遂げて戦績を4勝4敗とイーブンに戻している。

残るシーズンをカズンズ不在で挑まなければならず、ジェファーソン抜きで少なくともあと1試合を戦わなければならない状況の中、バイキングスがどこに向かうのかはまだ分からないが、ついていないことには変わりない。

カズンズがここからどこに向かうかもまた大きな注目を集めるだろう。

カズンズとバイキングスはシーズン前に契約延長の合意に至っておらず、契約最終年を迎えている。バイキングスであれ、他のチームであれ、いつ、どういった形で復帰できるかどうかが、今オフシーズンの契約要求に影響することは確実だ。

2023年シーズンに8試合に出場したカズンズの活躍は、完治すればピークを迎える可能性があることを物語っている。カズンズの今季はシーズン第8週の時点でNFLトップタイとなる18タッチダウンパスで幕を閉じた。NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)では最多の2,331ヤードを投げ、インターセプトはわずか5回だ。

これからカズンズは手術と今後の不安を抱え、チームもまた、新たな司令塔を据えてアトランタに向かい、次戦のアトランタ・ファルコンズ戦に臨む。

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